水筒の持ち歩き転倒事故に注意喚起、こども家庭庁へ四者協が要望書

 日本小児医療保健協議会(四者協)は2024年7月5日付で、要望書「子どもが水筒を持ち歩くときの転倒事故に関する注意喚起について」をこども家庭庁へ提出した。消費者庁発表の注意喚起についての周知依頼や水筒製造メーカーへの対応依頼など、3つの要望を盛り込んでいる。

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日本小児医療保健協議会(四者協)よりこども家庭庁へ要望書を提出(2024年7月5日)
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 日本小児医療保健協議会(四者協)は2024年7月5日付で、要望書「子どもが水筒を持ち歩くときの転倒事故に関する注意喚起について」をこども家庭庁へ提出した。消費者庁発表の注意喚起についての周知依頼や水筒製造メーカーへの対応依頼など、3つの要望を盛り込んでいる。

 全国的に暑い日が続く中、こまめな水分補給による熱中症予防の観点から、登園、登校、外出時等に子供に水筒を持たせる機会も多い。一方で、子供が首や肩から水筒が腹部に水筒があたった衝撃で命に危険が及ぶ重篤な内臓損傷に至るといった思わぬ事故が発生している。

 消費者庁は2023年8月25日に「子ども安全メールfrom消費者庁vol.635 水筒を持ち歩くときの転倒事故に注意!」と題して、注意喚起。同様の事故は、全国で散見されており、2024年だけでも7歳女児、5歳男児、8歳男児が内臓を損傷。このうち7歳女児は開腹手術となり、44日間の長期入院となっている。

 水筒は日用品として特に使用頻度が高い製品となることから今回、日本小児医療保健協議会(四者協)は、日常に潜む重大な危険から子供たちの大切な命を守るために3つの要望を盛り込んだ要望書「子どもが水筒を持ち歩くときの転倒事故に関する注意喚起について」をこども家庭庁へ提出した。

 1つ目は、消費者庁の注意喚起についての保護者への周知依頼で、2024年度(令和6年度)こどもの事故防止週間にあわせて、幼稚園、保育園、認定こども園、学校関係者へ迅速な対応をするよう求めている。

 2つ目は、本件に関する注意喚起について、こども家庭庁の「こどもを事故から守る!事故防止ハンドブック」への掲載依頼。

 3つ目は、水筒製造メーカー等の関連企業に対して、商品の使用説明書等に本件に関する注意書きを添付すること、またランドセルメーカー等に水筒携帯に適したランドセル補助バッグ等(別紙6)の使用の案内をすることの2点について、関係省庁に働きかけをお願いした。

 また、日本保育保健協議会 事故予防・安全対策委員会は7月22日、「水筒による事故(傷害)への注意喚起」として、注意点と転倒の際の対応について公表した。子供に水筒を持たせるときの注意点は「水筒を持ち歩くときは、首や肩からさげない」「保護者が持つか、サブバッグ等に入れる」「水筒を持って走ったり、遊んだりしない」の3つ。一方、転倒事故によりお腹をぶつけた時は、1日安静にさせてようすをみることとしている。ただし、「嘔吐した」「ぶつけた跡がついている」「顔色が悪い」「痛みが続く」「口の周り(歯や頬)をぶつけた」場合は、医療機関を受診するよう促している。

《川端珠紀》

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