やる気スイッチグループは2024年8月8日、未就学児から15歳の子供をもつ837名の保護者を対象に「生成AIと習い事に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。保護者の42.2%は生成AIに対して不安を感じており、そのうち77.9%が「自ら考えるチカラの低下」について懸念していることが明らかになった。
やる気スイッチグループは、7月22日から25日の期間、1都3県在住、未就学児から中学生まで、かつ、何らかの習い事をしている子供をもつ25~49歳の保護者を対象に、普段の生活に関するアンケートを実施した。有効回答数は837名で、男性314名(37.5%)、女性523名(62.5%)。日常生活において、ChatGPTをはじめとした生成AIが急速に浸透していく中、子供の教育環境や習い事にどういった影響を与えているのか、保護者からの視点を明らかにした。
学習を含む日常生活で生成AI(ChatGPTなど)を活用しているかについて尋ねたところ、「とてもしている」15.4%、「ややしている」24.4%となり、約4割が生成AIを活用していることがわかった。一方、「禁止している(されている)」1.2%を除いても、活用していない層の方が多数派で59.0%という結果となった。
生成AIが子供の教育環境に与える影響について、保護者にどう感じているか尋ねたところ、全体の45.9%が生成AIを好意的に感じており、42.2%は生成AIに対して不安を感じているということが明らかになった。この結果から、やる気スイッチグループは保護者がやや慎重な態度をとっていると推察している。
生成AIが子供の教育環境に与える影響を不安視している保護者を対象に、その理由を尋ねた結果、「自ら考えるチカラの低下」77.9%と回答した人が圧倒的に多く、ついで「間違った情報のインプット」44.8%、「学習の質低下」43.3%、「依存症のリスク」42.5%が上位となり、生成AIの信頼性のほか、子供の思考力・想像力や学習力が低下する可能性を危惧している保護者が多く存在していることがわかった。
子供に習い事をさせる理由について質問したところ、「学力およびスキルの向上」41.0%が最多となり、ほぼ同じ割合で「興味や関心の育成」40.0%と続いた。そのほかにも「集中力と忍耐力の養成」36.1%、「個性や才能の発見」34.3%、「自主性と独立心の育成」27.5%があがった。これについて、やる気スイッチグループは、子供が“まだ知らない世界とも対話していくココロの成長”を期待していることがうかがえると分析している。
そのほか、調査結果では習い事を選ぶうえで重視する環境や特長、先生に期待する役割などを公開している。