インバウンド向け短期留学プログラム…河合塾と大学で共同開発

 河合塾グループのKEIアドバンスは2024年9月10日、インバウンド留学生獲得を目的とした国内大学との短期留学プログラムの共同開発事業を開始したと発表した。受け入れ大学には、早期に自校を知ってもらうことで、優秀な留学生の囲い込みや、入学後のミスマッチを防止できるメリットがあるという。

教育・受験 大学生

advertisement

大学院での授業・プレゼンテーションのようす(7月のパイロット事業)
大学院での授業・プレゼンテーションのようす(7月のパイロット事業) 全 6 枚 拡大写真

 河合塾グループのKEIアドバンスは2024年9月10日、インバウンド留学生獲得を目的とした国内大学との短期留学プログラムの共同開発事業を開始したと発表した。受け入れ大学には、早期に自校を知ってもらうことで、優秀な留学生の囲い込みや、入学後のミスマッチを防止できるメリットがあるという。

 コロナ収束後、海外との人流は急速に回復し、インバウンド留学生も2023年には前年比20%増の28万人へ。激しい受験競争と就職難を背景とした中国・韓国などアジア圏からの日本留学熱も急上昇している。政府は2033年までに留学生受け入れ数を40万人に増やすことを掲げ、各大学も学内の活性化などを目的に、積極的な留学生の誘致を進めている。

 「インバウンド向け短期留学プログラム」は、日本留学を希望する海外の高校生・大学生が1週間程度、日本の大学・大学院で学びを体験するプログラム。インバウンド留学の促進および、多様な留学生の獲得による国内大学の活性化を目的としたもので、国内大学・大学院とKEIアドバンスが共同で開発する。

 プログラムは7泊8日程度、夏期・冬期など現地校が長期休み中の実施を想定。講義など学内でのプログラムは大学が開発、職業・文化体験など、学外でのプログラムはKEIアドバンスが開発する。また、生徒・学生募集から渡航・滞在手配、プログラム運営まで同社がワンストップで対応する。

 7月下旬には、パイロット事業として都内の私大と1週間のプログラムが行われ、中国から大学生40名、高校生28名が参加。現在、日本の美術系大学を志望する留学生受け入れ支援として、4名が河合塾美術研究所で受験に向けた準備を進めているという。

 このプログラムにより留学生は、日本での学生生活のイメージをつかみ、留学への意欲や目的意識を高めることに役立つ一方、受け入れ大学・大学院は早期に自校を知ってもらうことで、優秀な留学生の囲い込みや、入学後のミスマッチを防止できるメリットもある。今後は、ベトナムなどアジア各国にも対象国を拡大予定としている。

 プログラムの詳細は、河合塾グループのKEIアドバンスまで問い合わせのこと。

《川端珠紀》

advertisement

【注目の記事】

この記事の写真

/

advertisement

特集