麻布中の社会「世相を反映した良問」とSNSで話題…中学受験2025入試問題

 SNS上で話題にあがっている中学入試の「社会」の問題に注目し、紹介する。 ※2/4 馬屋原先生のコメントを追記

教育・受験 小学生

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 2月1日より解禁となった東京・神奈川の中学入試。多くの学校が3日までに入試を行うが、4日以降も入試は続く。

 そこで、SNS上で話題にあがっている中学入試の「社会」の問題に注目。とくに時事問題は、他校でも似たようなテーマが取り上げられることもあるため、もしかしたらどこかで目にすることがあるかもしれない。

 2月1日に試験が行われた、麻布中学の社会に関するSNS上の話題で目に付いたのがこちらだ。

 中学受験生のためにオンラインで個別指導にあたる馬屋原吉博先生は、自身の先のポストについて、次のようにコメントをくれた。

【馬屋原先生のコメント】

 独自の切り口で社会について語る長い本文を読ませたうえで、1~2行前後の記述問題を多数出題する麻布中の社会。今年のテーマは「文字の歴史」でした。


 ポストした問11は、昨今、政府関連の会議について開示を要求してみたら、議事録が存在しないという報道が存在することを受けての出題でしょうか。あくまで中学受験生向けの問題で、解答欄は一行ですので、なにかしら理屈が通った解答を用意すれば評価の対象となるかと思われます。


 小学生は「新しい人権」のひとつである「知る権利」についても学んでいます。そのあたりにからめて大人をうならせる解答を書いた受験生もいるかもしれません。


 ポストで紹介した問題のあとにも、「ユニバーサルデザインやバリアフリーを進めるにあたって、技術の進歩が逆に新たな障害を生んでいるケースについて考えさせる問題」や「書店数の減少について、総店舗数と総面積の推移から、どのような傾向があるかを考えさせる問題」、「インターネットなどを通じて目にする文字の量は増えているにもかかわらず、読書離れが問題になる理由を問う問題」など、興味深い問題が続きます。


 すべてにおいて完全中立というわけではなく、一定の価値観を前提とした問いもあり、それらを含めて、麻布という学校の個性を反映した入試問題といえるのではないでしょうか。


 麻布の問題は少々難しい内容だが、取り上げられているテーマの「文字を読む」に関連し、文字の歴史やデジタル化の影響、言論の自由についてなど、今一度チェックしておくと良いだろう。

 なお、麻布中学の2025年の国語以外の問題は、エデュナビで見ることができる。その他の科目については四谷大塚や受験ドクター、コベツバにて、「解答速報」を掲載している。2025年2月3日午後1時現在、四谷大塚は算数と理科の問題と解答を、受験ドクターは算数の解説動画と算数・国語の解答を、コベツバは算数の振り返り動画を掲載している。


《編集部》

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