福井県勝山市は、福井県立大学恐竜学部に在籍する学生を対象に、住まいや生活を支えるさまざまな支援を行っている。自然豊かな環境の中で学ぶ学生が、安心して研究や地域活動に打ち込めるよう、行政と地域が一体となって応援している。
勝山市が学生を支援するための制度は次の6つある。
(1)「学生アパート等の家賃助成」では、勝山市内のアパート等に入居する市外出身の恐竜学部生を対象に、家賃の2分の1、上限1万円を月額で助成する。永平寺キャンパスに通う1年生から対象となる。
(2)「自動車等維持費の助成」では、自動車またはバイクを所有する恐竜学部生のうち、勝山市内のアパート等に入居する市外出身者、または勝山市に在住する市内出身者を対象とする。自動車は月額5,000円、バイクは月額3,000円を定額給付する。駐車場代やガソリン代等の維持費を助成し、永平寺キャンパスに通う1年生から対象となる。
(3)「学び応援金の給付」では、勝山市内のアパート等に入居する市外出身の恐竜学部生、または勝山市在住の市内出身の恐竜学部生を対象に、月額1万円(年額12万円)を給付する。永平寺キャンパスに通う1年生から対象となる。
(4)「勝山市内への引っ越し費用の助成」では、市外から勝山市内に引っ越す恐竜学部生を対象に、定額5万円をひとり1回のみ助成する。新入学生または2年生以上の学部生が対象で、引っ越し業者利用の有無は問わない。事後申請も可能だ。
(5)「市内コミュニティバスの無料乗車券を貸与する制度」では、勝山市内でアパート等を賃借し生活する市外出身の恐竜学部生、または勝山市に在住する市内出身の恐竜学部生を対象とする。自動車やバイクを所有していない人に限る。
(6)体育館ジオアリーナ等市内体育施設利用料金の特例では、恐竜学部生を対象に、学生証の提示で勝山市民料金が適用される。
(1)から(3)の助成合計は最大月額2万5,000円となり、年間30万円相当の支援となる。これは国公立大学年間授業料の約2分の1に相当する。
また、えちぜん鉄道の回数券・通学定期への助成制度もある。勝山に居住する人、または通学先が勝山市内にある人(市外の人も対象)を対象に、回数券は購入費の10%、通学定期は1か月定期が購入費の5%、3か月または6か月定期が購入費の10%を助成する。この制度は恐竜学部生以外にも勝山市内に居住している人、勝山市内に通勤・通学している人が受けられる制度となっている。
恐竜学部生向けのマンション「白亜紀ダイナ荘」も建設中だ。北陸銀行勝山支店(勝山市本町2-5-11)の建て替えに際し、大北久保建設が恐竜学部勝山キャンパスに通う学生向けのマンション「白亜紀ダイナ荘」を建設している。1階には北陸銀行勝山支店が入り、2・3階には学生向けの部屋が10室整備される予定だ。現在入居者募集中で、応募締切は12月20日、入居開始予定は2025年3月となっている。
勝山市では、恐竜学部生を応援する店舗も募集している。2026年度から福井県立大学恐竜学部勝山キャンパスが開校するとともに、福井県立勝山高等学校では全国から「地域みらい留学生」の受入れを開始し、多くの学生が勝山で学び始める。このことは勝山市にとって、新たな活力をもたらし、未来を支える大きな力となる。
市では地域みらい留学生や恐竜学部生を応援するサービスを提供いただける市内店舗を募集し、学生たちが安心して楽しく暮らせる環境づくりに地域一体となって取り組んでいる。
勝山市は「恐竜をとことん学び楽しむことができる日本一の恐竜のまち勝山」を目指している。日本屈指の恐竜化石発掘地および県立恐竜博物館のある勝山市の役割は、全国の恐竜好きの子供たちの憧れの地となるような取組みを進めることだと考えている。県立大学恐竜学部や県立恐竜博物館、県立勝山高校とも連携しながら、恐竜好きの子供たちがとことん学び楽しむことができる日本一の恐竜のまち勝山を発信していく。

