みんなの銀行とiBankマーケティングが共同運営するマネーインサイトラボは、Z世代からX世代を対象に実施した「お年玉の実態調査」の結果を公表した。調査から、お年玉をあげる期間や相手、世代別の金額相場、キャッシュレス化への意向などが明らかになった。
同調査は、Z世代(19~27歳)、Y世代(28~43歳)、X世代(44~59歳)の計4,397名を対象に実施された。調査集計期間は、2025年1月9日~1月20日。マネーインサイトラボは、ふくおかフィナンシャルグループ傘下のみんなの銀行とiBankマーケティングが共同運営するお金に関する調査・研究組織。デジタル時代における、人々のお金に関する意識・価値観・行動の変化や、新しい金融サービスの可能性について新たな視点を見いだすことを目的に活動している。
調査結果によると、お年玉をあげ始める年齢層は「未就学児」が73.3%ともっとも多く、その次に多い「小学生(1~3年生)」24.4%と合わせると約9割とほとんどが小学校の低学年までにはあげ始めるものだと考えている。最後にあげる年齢層は「大学・短期大学・専門学校生など」が62%でもっとも多く、「高校生」28.7%も入れると約9割にのぼる。このことから、未就学児や小学校低学年のような幼いころから社会人になる前の学校に通っている時期、つまり、就業して収入を得るようになるまでがお年玉をあげる対象だと考えている人が多いことがわかった。
また、あげる相手は自身の子供や親戚の子供だけでなく、親や祖父母、兄弟姉妹など、子供以外にあげるケースもみられた。
お年玉の相場については、あげた相手の年齢が上がるにつれて金額も上がり、未就学児や小学校低学年の場合は1,000円~3,000円未満、小学校高学年になると3,000円~5,000円未満がもっとも多くなる。中学生・高校生は5,000円~10,000円未満、大学・短期大学・専門学校生や社会人は10,000円~30,000円未満が多い。これらを相場と考えるとお年玉の金額で毎年悩んでいる人には、今後の参考になりそうだ。また、家庭ごとのルールや親戚間の取決めなど、さまざまな要因が金額に影響しているようすがわかる。
お年玉の渡し方については、「現金を手渡し」が97.2%と圧倒的多数を占め、古くからの習慣が根強く残っていることが示された。一方で、Z世代(19~27歳)では過半数がキャッシュレスでのお年玉の活用に意欲的であることが判明した。キャッシュレス決済の普及が、若い世代のお金に関する習慣にも影響を与え始めているようだ。
キャッシュレスでの活用を「していきたい」と回答した層は、その理由として「利便性」を重視している。場所や時間を選ばずに送金できる手軽さが、キャッシュレスの利点として捉えられていることがわかる。

