スタディプラスは、キャンパス以外の場所で入学試験を実施している大学をまとめた「2026年度 地方試験会場」特集ページを公開した。このページでは、受験生が住んでいる地域で受験できる大学をエリア別に検索できる。交通費や宿泊費などの経済的負担や移動にともなう時間的コストを軽減し、地域による進路選択の格差解消をサポートする。
公開された特集ページは、大学のメインキャンパス以外の試験会場、いわゆる「地方試験会場」を設けている大学の情報を集約したものだ。受験するエリアを絞って検索できるタグ機能が搭載されており、受験生は自らが住む地域やその近隣で受験可能な大学を一覧で確認できる。これにより、遠方の大学を志望校として検討しやすくなる。
地方試験会場の利用は、受験生にとって多くのメリットがある。スタディプラスによると、おもなメリットとして「使い慣れた交通機関で会場に行ける」「交通費や宿泊費などを節約できる」「移動にともなう時間的コストを節約できる」「試験直前まで慣れた環境で勉強できる」「自宅近くの慣れた土地で安心できる」の5点をあげている。これらのメリットは、特に精神的、身体的な負担が大きい受験期において、受験生が実力を発揮するための助けとなる。
この取組みの背景には、地方と都市圏における教育機会の格差がある。スタディプラスが2025年8月に高校生1,703人を対象に実施した「進路と地域に関するアンケート」では、地方在住の高校生ほど、経済状況が進路に「影響あり」と考えている実態が明らかになった。特に北海道・東北・九州地方では、関東や近畿と比較してその傾向が顕著だった。
同アンケートの自由回答では、「田舎と都会のチャンスをつかむ機会の差が激しい」(秋田県・高校1年生)や「東北の人が関東や関西の学校を受けるのは金銭的に厳しい」(青森県・高校1年生)といった、地方在住の高校生からの切実な声が寄せられた。地方試験会場の情報は、こうした課題を抱える受験生にとって重要な選択肢となりうる。
スタディプラスは、「地方試験会場」の情報を適切に届けることで、1人でも多くの受験生が選択肢を諦めることなく大学選びができるよう支援したい考えだ。今後も、すべての子供たちが自らの未来に希望をもてる社会の実現に向けて尽力していくとしている。

