上京の不安と経済負担をもっと軽く…東京経済大学が実現する安心して学ぶ4年間

 地方出身者の上京を支える奨学金や新学生寮、さらに高い就職率を支える資格取得支援やキャリア支援を強化する東京経済大学。創立125周年を迎え、学生の挑戦を後押しする環境づくりに力を入れている理由について、副学長・羽貝正美教授に聞いた。

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上京の不安と経済負担をもっと軽く…東京経済大学が実現する安心して学ぶ4年間
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 物価上昇が続く中、大学進学にかかる費用や生活環境を進路選択のポイントとして考える家庭は増えている。特に地方出身の学生にとって、首都圏の大学を考えたとき、住まいや生活費は気がかりな点だろう。

 そうした状況の中で、大学による支援制度や住環境の充実は、学生が安心して学べる条件として注目されている。

 東京経済大学では、2026年度から始まる“返済不要”の入学前予約採用型給付奨学金「めざせ!大倉喜八郎 進一層奨学金」をはじめ、生活・学習・就職支援の三方向から学生を支える取り組みを推進している。新しい女子学生寮の建設やキャンパスリニューアルなど、未来を見据えた環境整備も着実に進行中だ。なぜ今、これほど多面的な学生支援を掲げるのか。同大学の取り組みについて、副学長の羽貝正美教授に話を聞いた。

大倉喜八郎「進一層」の精神を、学生支援というかたちで

--東京経済大学の学生支援は非常に充実している印象です。重視する背景を教えてください。

 本学の建学の理念は「進一層(しんいっそう)」と「責任と信用」です。それぞれ、創立者である大倉喜八郎が残した言葉で、とりわけ「進一層」は「現状に満足せず、困難に出会ってもひるむことなく、さらに一段階上をめざして挑戦し続けること」と、解釈されており、現代の「チャレンジ精神」に近い考え方です。

東京経済大学「大倉喜八郎 進一層館」前の銅像。東京経済大学は、1900(明治33)年、明治・大正期の実業界の雄である大倉喜八郎により、 当時の赤坂葵町(現在の東京・虎ノ門「オークラ東京」隣接地)に創立された大倉商業学校を前身としている。大倉喜八郎が設立し経営に腕を振るった企業は多数あり、今日も大成建設、サッポロビール、帝国ホテルなどにその偉業が刻まれる

 この大倉の精神を現代にどう生かすかを考えたとき、「学生の挑戦を支えること」が答えのひとつでした。経済支援・キャリア支援・国際交流・生活支援を含め、「挑戦する環境を整える」ことこそが教育の土台だと考え、学生支援に力を入れています。

--貴学では多くの奨学金制度を整えていらっしゃいますね。

 返済不要の経済的な支援は複数あります。「東京経済大学奨学金」は、経済的な事情に応じて月額3万円を給付します。3万円は少額のように感じられるかもしれませんが、書籍代やゼミの活動費などに充てられますし、3万円分のアルバイトの時間を減らし、勉強時間に充てることもできるでしょう。

 その他、公認会計士・税理士・司法試験等の難関資格取得に挑戦する本学学部生および大学院生を対象とした「安城記念奨学金」という、年額最高50万円を給付するものもあります。これは経済的条件ではなく、挑戦する姿勢や努力の過程を重視した奨学金です。

 入試成績優秀者を対象とした授業料全額免除の特待生制度もあります。成績基準を満たせば4年間継続可能で、学生の努力が報われる仕組みとして、こちらも大切な支援の柱です。

--さらに奨学金制度を新設されました。2026年度から始まる「めざせ!大倉喜八郎 進一層奨学金」は、どのような奨学金なのでしょうか。

 首都圏以外の出身学生を対象に、年間最高50万円を給付する返還不要の奨学金です。東京都(島しょ部を除く)、神奈川県、埼玉県、千葉県以外に居住し、入学後は下宿や学生寮など自宅外から通学する学生が対象で、最大の特徴は、国の「高等教育の修学支援新制度」と併用できる点にあります(第II~第IV区分の方が対象)。これは他大学でも珍しく、経済的負担を大きく軽減できる仕組みです。

 兄弟姉妹が複数いるなど、これまで経済的な不安で東京の大学への進学をためらっていたご家庭でも、現実的に一歩を踏み出しやすくなる制度といえるでしょう。

 「学びたい」という気持ちをもつすべての学生を、経済面でも支える体制づくりを進めています。

多彩な学生の交流が育む「新しい視点」

--なぜこの奨学金を設けようと思われたのですか。

 創立者の大倉喜八郎は、新潟県新発田市から上京して努力を重ねた人物です。困難を乗り越えて前に進むという精神を受け継ぎ、同じように自宅を離れて夢に向かう学生を支えたい。その思いが、この奨学金の原点にあります。

 とりわけ、大切にしたいことは、東京経済大学を“さまざまな地域出身の学生が互いに刺激し合う場”にしたいという考えです。出身地が異なる学生同士の交流は、学生たちの価値観を広げるうえで重要だと思っています。

羽貝正美教授(副学長/現代法学部教授)

 現在、学生の約7割が首都圏出身で、地方出身者は3割に満たないほどです。かつては首都圏以外の出身者が4割近くおり、多様なバックグラウンドをもつ学生同士の交流が自然に生まれていました。それがきっかけで日本各地や海外で見聞を広げる学生も多くいましたが、最近は、以前ほど遠方に出かける学生が多くない印象もあり、あらためて地域間交流の価値を取り戻したいと考えています。

--さまざまな環境で育った学生が交流することは、どのような成長につながるのでしょうか。

 多様な学生たちが学びの場や生活を共有し、同じ空間で対話することで、「人はそれぞれ違う」という実感が生まれ、新しい視点が育っていきます。SNSを通じて世界中とつながることができる時代と言われますが、そこで得られる情報では実感(リアリティ)が伴わず、どうしても表層的になってしまうものです。

 こうして得た原体験は、将来どこで働くにしても大きな財産になるでしょう。育ってきた環境によって“当たり前”の基準や価値観は、人によってまったく異なるということを実感してほしいのです。互いに語り合い、違いに触れることで視野が広がる。そして、多様性への理解が学びをさらに深め、大きな成長へとつながっていくはずです。

高い就職率、キャリア支援の厚み

--東京経済大学といえば、就職率の高さでも有名です。どのような就職支援をされているのでしょうか。

 うれしいことに、“就職率の高い大学”という社会的な評価を多くの方からいただいていますが、もう1つ付け加えさせていただくと、就職率だけでなく、就職先満足度も高く、自分の納得のいくキャリアをスタートできる学生が多いのは、私たちのキャリア支援の矜持です。

 我々のキャリア支援の核となっているのは、キャリアセンターです。就職活動に直接関わるような履歴書添削、面接練習、業界研究会などの講座も開催していますし、それだけでなく卒業生を招いた講演会など、1年次から段階的にキャリア観醸成を支援しています。

 特に好評なのは保護者も参加できる「親子で参加する就職ガイダンス」です。社会の動向や採用の実態を共有し、家庭と大学が協力して学生を支える仕組みを整えています。本学の総学生数は約6,500名ですが、個別にキャリアセンターに相談に訪れる学生も多く、個別面談は年間1万件程度になります。1人当たりの面談利用件数は全国の大学でも有数であろうと自負しています。このような支援が結実し、就職率(就職決定者/就職希望者(小数点第一位を四捨五入))は95.4%*、就活全体の満足度も95%*を超えています。(*2025年3月調べ)

--正課の授業と連動した資格取得支援など、実践的な取り組みも東京経済大学の特徴ですね。

 はい。アドバンストプログラムという、公認会計士や税理士、法律専門職、高度なビジネスパーソンのほか、留学や語学力向上など、難関資格の取得や専門性の高いキャリアを目指す学生のための選抜制プログラムが特徴的です。

 たとえば「会計プロフェッショナルプログラム」や「法プロフェッショナルプログラム」は、提携する専門学校の受講料を大学が全額補助しており、資格取得をめざすWスクールの費用負担を大きく軽減することができます。また「グローバルキャリアプログラム」は海外研修機関の入学金、授業料、保険料は大学負担で、休学することなく留学ができるように設計しており、将来の夢に向かって、前に進もうとする学生をここでも強力にバックアップしています。

2017年に東京都の歴史的建造物に選定された「大倉喜八郎 進一層館」には、東京経済大学の歩みや大倉喜八郎にまつわる史料展示コーナーがあるほか、約320人を収容できる多目的ホール、学生の資格取得支援を行うキャリア・サポートコース(CSC)の専用研修室等が設置されている

「住む」ことも学びの一部に…正門前の新女子寮

--新しい学生寮の建設も進んでいますね。

 学生寮は国分寺市に隣接する小平市にあります。ただ、男子寮のため、女子学生を受け入れられない状況でした。そこで今、国分寺キャンパス正門前に女子学生寮(38室)を建設しています。2026年4月から入居予定で、大学の正門まで“徒歩10秒”という立地です。通学の負担を減らし、生活と学びを自然につなげられる環境をつくりたいと考えています。

 今回の新寮は「Residential Education(教育寮)」を理念に掲げています。単に住む場所ではなく、共同生活を通じて社会性や協調性を育む“学びの場”として捉え、共用ラウンジやシアタールーム、シェアキッチンなど、学生同士が自然に交流し合える仕掛けを取り入れて設計しています。

 寮内に食堂はありませんが、大学の食堂を活用できます。朝食は東京経済大学父母の会協力の“100円朝食”もあり、生活面の支援は整っています。利便性は高いと思います。

--100円朝食は魅力的ですね。食堂の隣にも新しい建物が建設されていました。

 2026年9月完成予定の「葵テラス」です。この名称は学生や教職員だけでなく卒業生などからも公募したもので、ラーニングコモンズ、カフェスペース、小ホールなどを備え、学びと交流が自然に生まれる場として整備しています。

「葵テラス」外観デザインイメージ(2026年9月完成予定)

 本学のキャンパスは国分寺崖線の自然に包まれた“大学らしい”雰囲気が特長です。近年は高層ビルのような都市型キャンパスも増えていますが、本学は落ち着いて過ごせる環境と、学生と教員の距離の近さが評価されています。和やかで温かい空気感が、本学らしさにつながっていると感じます。

大学は「入って終わり」ではなく、「学び続ける力」を育む場所

--最後に、大学進学を検討している受験生や保護者へメッセージをお願いします。

 学生の本分は、やはり「学ぶこと」です。高校までは与えられた環境の中で学びますが、大学では自分で学びを選び、自分の未来を形づくっていく段階に入ります。その大切な4年間を安心して過ごしてもらうために、本学では奨学金、寮、キャリア支援など、学びを支える取り組みを幅広く整えています。

羽貝教授は、大倉喜八郎と同郷の新潟県出身。「挑戦する学生を、もっと後押ししたい」と熱意を語ってくれた

 また、私たちが何より重視しているのは、「学びたい」という気持ちです。経済的な事情や環境によって機会が制限されることがないよう、意欲のある学生を可能な限り支援し、挑戦を後押ししたいと考えています。この姿勢は、本学の建学の理念である「進一層」にも通じています。

 大学に「入って終わり」ではなく、卒業後も学び続け、自らの力で進んでいける人になる。そのための基盤づくりこそが東京経済大学の使命です。これからも、その実現のための努力を惜しまず続けていきます。

--ありがとうございました。


 創立者・大倉喜八郎の「進一層」の精神を受け継いできた東京経済大学。経済的な障壁を低くする奨学金制度に加え、100円朝食をはじめとする学生生活のサポート、さらに正課と連動したアドバンストプログラムやキャリア支援まで、“挑戦する学生を支える”という一本の理念で貫かれている点が印象的だった。学びたい意欲を、経済格差や環境の違いであきらめさせない。その姿勢は、これからの時代に求められる“学びの安心”と言えるだろう。上京への不安よりも、未来への期待を大きくできる場所。その一歩を踏み出す場として、東京経済大学は確かな選択肢になりそうだ。

東京経済大学
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《田中真穂》

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