都内の子供「自分は幸せ」学年あがるほど減少…生成AI使用経験は大幅増

 東京都は、子供・子育て世代の実態や意識の変化を把握し、エビデンスベースで政策を検討するため、2023年より継続して実施している「とうきょう こども アンケート~みんなと考える『いま』と『みらい』~」の2025年調査結果を公表した。「自分は幸せ」と肯定的している割合は、学年があがるにつれて減少傾向にあること等がわかった。

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「とうきょう こども アンケート」2025年調査結果
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 東京都は、都内に居住する子供・子育て世代の実態や意識の変化を把握し、エビデンスベースで政策を検討するため、2023年より継続して実施している「とうきょう こども アンケート~みんなと考える『いま』と『みらい』~」の2025年調査結果を公表した。「今の自分は幸せ」と肯定的している割合は、学年があがるにつれて減少傾向にあること等がわかった。

 調査期間は2025年5月7日から5月31日まで、都内在住の小学3年生、小学5年生、中学2年生、17歳の子供およびその保護者、ならびに3歳児の保護者、合計1万500世帯(約1万9,500人)を対象に実施し、回収率は42.7%だった。

 東京都は「チルドレンファースト」の社会の実現を目指し、都政の政策全般を子供目線で捉え直し、子供政策を総合的に推進している。同アンケートは、都内に居住する子供・子育て世代の実態や意識の変化を把握し、エビデンスベースで政策を検討していくため、2023年より継続して実施している。

 調査結果のポイントとして、まず東京の子供の幸福度があげられる。「今の自分は幸せだ」について肯定的に評価している割合は小3・小5で8.29ポイントみられたが、学年があがるにつれて中2で7.72、17歳で7.36と減少傾向にあることがわかった。また、17歳の4人に1人は精神的健康状態が低いという結果が明らかになった。

 2024年調査と比べると、子供の生成AIの使用経験が大幅に増加していることが判明した。特に17歳では63.3%(前年度比21.3ポイント増)がよく使用している・ときどき使用していると答えた。また、保護者については、子育てや教育の費用について悩んでいるとの回答が36.0%(前年度比11.7ポイント減)と、悩みが軽減されている傾向がみられた。

 そのほか、男性と女性の差に着目すると「週に30分以上遊んだり体を動かしたりする日」、「今、悩んでいること」などについて特徴的な結果がみられた。さらに、調査では、子供や保護者の意識、意見表明、学校等の居心地、居場所・地域、子育てなどについて、さまざまな角度から実態を把握している。

 なお、東京都は、子供たちに調査結果をわかりやすく伝えるため、発達段階に合わせて3種類の子供向け報告書を作成。調査結果の詳細および子供向け報告書は、子供政策連携室Webサイトに掲載している。本件は「2050東京戦略」を推進する取組みで、戦略1「子供(Children)『子供目線に立った政策の推進』」に位置付けられている。

《風巻塔子》

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