【医学部受験2026】出願校選び8つのNG…共通テスト得点率・偏差値別、国公立合格判定

 国公立医学部を目指す場合、出願校の選び方次第で合格率が大きく変わる。数多くの医学部進学者を輩出している医学部専門予備校エースアカデミーの代表・高梨裕介氏に、合格を手に入れる出願校選びのポイントを聞いた。

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インタビューに応じてくれた医学部専門予備校・エースアカデミー代表の高梨裕介氏
インタビューに応じてくれた医学部専門予備校・エースアカデミー代表の高梨裕介氏 全 3 枚 拡大写真

 2026年度の大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が終わった。国公立大学医学部を目指す受験生や保護者にとっては、ここからが明暗を分ける大勝負となる。出願校をどう選ぶかで合格率は大きく変わってくるからだ。

 たった1つの校舎から、2025年度入試で医学部医学科進学者144名、国公立医学部合格者51名を輩出した医学部専門予備校・エースアカデミー。代表を務め、自身も医師である高梨裕介氏に、合格を勝ち取るための「出願戦略」について、その秘訣を語ってもらった。

国公立大学医学部の合否は出願校選びで決まる

--高梨先生は「国公立大学医学部は共通テスト後の出願校の選び方が明暗を分ける」と常々強調されていますね。

 結論から言うと、国公立大学医学部の合否は「出願の時点」でほぼ決まります。

 「偏差値70でも不合格。だから医学部は超難関だ」というロジックは間違っています。毎年緻密にデータを分析していますが、偏差値が70あっても、共通テストの結果次第で合格率が0%になる大学は複数あるからです。第1志望が0%なのに、諦めきれずに出願すれば、当然不合格になります。 一方で、偏差値50台でも、データに基づいて合格の可能性がある大学を選べば合格できる可能性は十分あります。

 昨年度の2025年度はエースアカデミーから最終模試で偏差値50台(第3回河合塾全統記述模試)だった生徒が51名も医学部に合格しています。また、そのうち9名が国立大学の医学部にも合格しています。偏差値50台というと、学校の先生の多くは「医学部は諦めなさい」と言うでしょう。でも、実際にはこうして多くの生徒が合格できている。つまり、国公立大学医学部の合否は、出願校を正しく選べるかどうかで決まるのです。

--国公立大学の医学部は、個別試験で挽回するのは難しいのでしょうか。

 志望度が高い大学が合格率0%の推奨外となってしまうと、そこに特攻しても個別試験での挽回、いわゆる「逆転合格」はまず不可能です。

 エースアカデミーでは、全国の国公立大学医学部50校すべてで、生徒ひとりひとりの合格確率を算出しています。

 たとえば下記のとおり、2025年のデータを見ると、共通テストの結果が75%、偏差値60(河合塾全統模試)以下の人だと50校すべての合格率は0%になります。ところが、共通テストの結果が同じ75%でも偏差値が65あると、合格率0%は25校以上ですが、D判定が1校、E判定が24校です。E判定と聞くと「0%と大して変わらないじゃないか」「ほぼ無理では?」と感じるかもしれませんが、10~20%の合格率があれば、10人受ければ1~2人は受かるわけで、0%とは雲泥の差です。

 同様に、偏差値が55でも、共通テストの結果が80%の場合、合格率0%の大学は40校以上ありますが、D判定が1校、E判定は6校。決して諦める必要はありません。

取材に応じてくれたエースアカデミー代表の高梨裕介氏
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共通テストと偏差値による国公立大学医学部の判定例(2025年度の実データより)

共通テストの結果が80%だった場合

最後の河合塾全統模試の偏差値65
A,B判定:なし
C判定:4校
D判定:29校
E判定:8校
合格率0%:9校

最後の河合塾全統模試の偏差値60
A,B,C判定:なし
D判定:7校
E判定:24校
合格率0%:19校

最後の河合塾全統模試の偏差値55
A,B,C判定:なし
D判定:1校
E判定:6校
合格率0%:43校


共通テストの結果が75%だった場合

最後の河合塾全統模試の偏差値65
A,B,C判定:なし
D判定:1校
E判定:27校
合格率0%:22校

最後の河合塾全統模試の偏差値60以下
推奨校なし(合格率0%:50校)


--国公立大学医学部の入学定員は前期が約3,550名、後期が約300名。2026年は前期試験での実施が49校、後期試験での実施が13校で、後期試験のチャンスは年々少なくなっています。こうした中で、学費が私立大学の医学部に比べて格段に安い国公立を受験するチャンスはほぼ1度きり。出願校選びはもっと慎重になるべきですね。

 そのとおりです。たとえば、ある大学では合格率80%と判定されている受験生が、誤った選択により合格率0%の大学に出願してしまうと、その合格率の差は80%です。エースアカデミーでは各生徒のデータを緻密に分析した上で推奨校を出しています。もちろん、最終的に決めるのは本人ですが、過去5年間、合格率0%の推奨外の大学を受けた生徒の中で合格した人は1人もいません。

 医師になるには、医学部に合格して初めてスタートラインに立てます。第1志望をあきらめないといった根性論ではなく、唯一最大の目標であるはずの「どうすれば医学部に合格できるか」を軸に、データに基づいて論理的、合理的に医学部の合格可能性を最大限にしていく姿勢が重要だと言えます。

共通テスト後の出願戦略、絶対にやってはいけない選び方「8つのNG」

--毎年誤った出願校選びをすることで合格が遠のく受験生が後を絶たないとのことですが、受験生や保護者は出願の際、実際にどのようなミスに陥りがちなのでしょうか。

 受験生や保護者、さらには学校の先生も、誤った思い込みで出願校選びをしてしまうことが少なくありません。実際にエースアカデミーの生徒に入塾前の出願校を聞くと、半分以上の方が合格率0%のところに出願していることがわかっています。

 医学部合格のためには、こうした失敗を避けなければいけませんが、特に陥りがちな8つの「絶対にやってはいけない選び方」をお伝えします。

1. 第1志望にこだわり、気合いで挑む

 ここまでお話ししてきたような、データによる分析では合格の可能性がまったくないにもかかわらず、本人や保護者が第1志望を諦めきれないケース、学校の先生に勧められるケースが多く見られます。

 思い入れや気合いで挑んでも、可能性がゼロと出れば合格の見込みはありません。決して感情に流されてはいけません。

2. 足切りを恐れて「第1段階選抜がない」という理由だけで大学を選ばない

 共通テストで失敗してしまい、足切りリスクが高まると、それを避けようと足切りのない大学を選びがちです。しかし実際には、足切りのない大学ほど偏差値が高く、求められる学力も高いため、さらに合格可能性を下げてしまい、記念受験で終わってしまうことがほとんどです。

 また大手予備校による共通テストリサーチの予想と実際の足きりが大きくずれることも少なくありません。実際に昨年の入試で、ある大手予備校は富山大学医学部の足切り予想を70%としていましたが、実際の足切りラインは約78%で、212名もの受験生が足切りとなりました。大手予備校のリサーチだけを見て出願した結果、多くの受験生が足切りになってしまったと考えられます。

 エースアカデミーでは塾生限定で足切り予想を出しており、2025年はこの富山大の足切りの懸念について的中させました。

3. 得意科目にこだわりすぎて「全体の配点」を軽視する

 得意科目を生かしたいという理由で、全体の配点を考慮せずに出願先を選んでしまう受験生がいますが、全体の配点を無視して得意科目にこだわりすぎると、かえって合格が遠のくことがあります。

 「英検などの資格をもっているから共通テストで満点換算できる大学を受験したい」という方がいますが、全体の教科での判定では、たったの数%程度にすぎず、出願先選びの大失敗につながります。

4. 「個別試験の比率が高い大学」で逆転を狙う

 共通テストで思うような点数が取れなかった受験生が、個別試験での逆転を狙って個別試験の比率の高い大学に出願するのはよくある失敗です。実際には、偏差値が高い大学ほど個別試験の比率が高い傾向があります。したがって、自分の「持ち偏差値」より高い大学に突っ込むことになり、共通テストも個別試験も惨敗する結果となります。

5. 「倍率が低い=受かりやすい」という安直な判断をする

 「倍率が低い=受かりやすい」ではありません。倍率が低くても偏差値70台の大学はハイレベルな競争になります。一方で、仮に倍率が10倍でも偏差値50台であればそこまで難しくなりません。実際に、医学部受験では高偏差値の大学ほど倍率は低いです。

6. 過去問との「相性」で選ぶ

 多くの受験生が「過去問との相性で決めなさい」というアドバイスを受けるようですが、それはまったくのナンセンスです。一般的に、総合大学はオーソドックスで解きやすい一方、医科単科大学では得点しにくい難問が出題される傾向にあります。

 たとえば、千葉大学(総合大学)と難問が出やすい福島県立医科大学(医科単科大学)を比べた場合、多くの受験生にとって千葉大学の問題の方が解きやすく、「相性が良い」と感じるでしょう。しかし、当然ながら千葉大学の方が合格難易度が高いのは明らかです。問題の解きやすさと相性は、出願校選びとまったく関係がありません

7. 「合格最低点」をクリアしているかどうかで判断してしまう

 過去問演習を先生が添削し、共通テストとの総合点数を出して合格最低点をクリアできているかで出願校を決めようとする予備校や学校の先生が少なくありませんが、これも絶対にやってはいけない選び方です。

 採点基準がわからないため、間違った基準で先生に採点されてしまうことになるからです。たとえば偏差値が高い大学で、採点基準が厳しいのに、自分だけ採点が甘くなるため、合格最低点はクリアしますが、実際に受験すると当然惨敗します。国公立大学の医学部の個別試験は1,000点以上の配点があることも多く、採点基準によって100点~200点は簡単に変わります。

8. 全国の国公立大学医学部50校から選んでいない

 冒頭からお話ししているとおり、これがもっとも致命的なミスと言えるかもしれません。特に首都圏では、東京科学大、千葉大、筑波大、横浜市立大などを第1志望にする受験生が多く、共通テストもかなりの高得点勝負になる傾向があります。

 一方で、共通テストの結果がふるわなかった場合でも、全国50大学に視野を広げれば状況は変わります。共通テストと個別試験それぞれの科目ごとの傾斜配点、そして1次2次比率を緻密に計算したうえで、大学ごとの難易度を考慮しながら50校の中から少しでも可能性が高い大学を選べば、医学部の合格率を大きく高めることができます。

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偏差値40台、50台で51名が医学部に進学

--正しい出願戦略によって、共通テストの結果から一気に合格を引き寄せた成功事例を具体的に教えてください。その際の判断基準は何でしたか。

 昨年の2025年度は、共通テスト7割台でも9名が国公立大医学部に合格しました。また、先述したように偏差値50台でも9名が合格しています。その中から3名の生徒を紹介しましょう。

 1人目は、現役で鹿児島大学医学部に合格した生徒です。偏差値は60台で、共通テストは7割台。オンラインでの受講生で東日本在住でしたが、E判定が出た九州の南端にある遠方の大学を推奨したところ、見事合格を勝ち取りました。

 2人目は、再受験で熊本大学医学部に合格した生徒です。偏差値は70台でしたが、共通テストでは7割。B判定が出た熊本大学に出願し、無事に合格しました。

 3人目は、愛媛大学医学部に合格した生徒です。偏差値が50台でしたが共通テストで8割を取り、E判定が出た愛媛大学に出願して合格しました。

 いずれのケースも、共通テストの得点と持ち偏差値から全国50大学すべての合格率を算出し、その生徒が合格に近付ける大学を推奨しています。毎年、合格した生徒とその保護者から「提案されるまで受けることは想定していない大学だった」と感謝されることが多いのですが、これは運や根性論ではなく、データに基づいて正しい出願先を選んだことによる順当な結果なのです。

【2025年エースアカデミーから国立医学部への合格者51名の英数理偏差値*】
*第3回河合塾全統記述、全統マーク模試の平均偏差値
偏差値70以上:5名
偏差値65~70:13名
偏差値60~65:24名
偏差値50台:9名


 ちなみに2025年は、エースアカデミーから私立大学を含めると、偏差値40台でも2名が医学部に進学しています。偏差値40台、50台で、国公立・私立合わせて51名が医学部に進学していると言うと、非常に驚かれます。

 私立に進学した生徒の中には、データに基づいて「国公立大学医学部の推奨校なし」とはっきりお伝えしたことで、私立対策に100%振り切った結果、合格につながった生徒も多くいます。ドライですが、国公立大合格率0%の生徒に「可能性ゼロです」と伝えることは、その後の時間を最大限有効に活用し、結果として医学部に合格するという本来の目標達成のために非常に大切だと思っています。

【2025年エースアカデミーから医学部合格者(進学者)144名の英数理偏差値】 
偏差値70以上:6名
偏差値65~70:36名
偏差値60~65:51名
偏差値55~60:40名
偏差値50~55:9名
偏差値40~50:2名


受験直前&本番の手厚いサポートが驚異的な合格実績を生む

--偏差値60未満で、国公立・私立合わせて51名が医学部に進学とは驚異的な実績ですが、エースアカデミーではどのような指導やサポートによって実現しているのでしょうか。

 予備校や塾の中には、集団授業が終わったからといって、入試直前期や本番のサポートがほとんどなくなってしまうところもあると生徒からよく耳にします。しかし医学部合格は、入試直前期や本番の過ごし方やメンタルの維持こそもっとも合否を左右します。

 エースアカデミーでは、こうした入試直前や本番の時期こそ、力を入れてサポートを行っており、それがこの合格実績に結びついていると確信しています。

エースアカデミーの受験本番期のサポート

▼私立医学部のサポート
・試験後の相談対応(メール+面談)
・面接小論文対策、模擬面接
・ボーダー予想の提示
・補欠順位を考慮した受験や手続きのアドバイス
・後期試験のサポート

▼国立医学部のサポート
・全国50校の大学から受験校推奨(前期、後期)
・願書文例の提供、願書添削、面接小論文対策
・二次対策の指導

1年でも早く医師へのスタートラインに立とう

--最後に、医学部を目指す受験生とその保護者に向けて、激励のメッセージをお願いします。

 これまでお話ししてきたように、思い入れや感情に左右されず、データをしっかり見て論理的、合理的な判断で出願校を決めることが大切です。医学部を目指す受験生の中には、小学校のころから何年も努力し続けている人も少なくありません。その努力を無駄にしてしまうのはもったいないですよね。

 私自身も医師ですが、1年でも早く医学部に入ることはメリットしかありません。生涯年収はもちろん、日進月歩の医療現場で1年でも早く、長く医師のキャリアを積むことができるからです。

 出願校選びでは本記事を参考にしながら1年でも早く医学部合格を勝ち取り、医師としてのスタートラインに立てるよう頑張ってください。

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--ありがとうございました。


 受験生や保護者が陥りがちな思考、そしてそれに流されずに出願校を選ぶことの重要性を痛感した取材だった。医学部に合格することがゴールではない。医師になることを目指す受験生であれば、誤った選択で合格の可能性がない大学を受験して1年を無駄にしてしまうのはあまりにももったいない。広い視野と冷静な判断で出願校を選び、合格を引き寄せてほしい。


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《中村真帆》

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