秋入学の是非「どちらともいえない」が約7割…私大連調査
一般社団法人日本私立大学連盟は4月25日、加盟121大学を対象に行った「秋季入学への移行にかかるアンケート」の回答結果をまとめ、ホームページに公開した。回答のあった98大学について集計している。
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
アンケートは、同連盟の教育研究委員会が、2月1日付けで加盟121大学を対象に実施したもの。回答のあった98大学について、大学の規模と所在地域ごとに集計を行っている(回収率81.0%)。
現在の秋入学の実施状況については、「既に一部で実施している」と回答したのが34校、「実施していない」のが64校となっている。学校の規模別では、学生1万人以上では、実施が14校、未実施が9校。3,000人から1万人未満では、実施が13校、未実施が24校。3,000人未満では、実施が7校、未実施が31校だった。また学校の所在地別では、東京が13校、京都・大阪・兵庫が8校、それ以外の地域では13校が実施している。
実施校に対し、秋季入学実施によるメリットを尋ねた設問では、「留学生の入学が楽になった」という回答が38票ともっとも多く、次いで「在学生の海外への送り出しがスムーズ」(22票)、「海外の交流が盛んになった」(14票)、「国際化・グローバル化を行う上で有利」(12票)などが上位となっている。
一方、デメリットについては、「卒業してから就職までにギャップがある」(25票)、「大学側の作業負担が増える」(23票)、「学校や学生に経済的な負担がかかる」(17票)、「カリキュラムを作り直す必要がある」(15票)などが上位に挙げられている。
全校に対し、秋季入学移行の検討状況を尋ねた設問では、「全学での実施を検討」が4校、「一部の学部・研究科での実施を検討」が4校、「今は検討していないが今後検討」が70校、「今後も検討する予定はない」が16校となった。
さらに全校に対し、秋季入学移行の是非についてその理由とともに尋ねた結果では、「賛成」が20校、「反対」が8校、「どちらともいえない」が70校となった。
賛成の理由については、「国際化・グローバル化を図るために秋入学が必要」という回答が15票ともっとも多かった。
また「どちらともいえない」と回答した学校でも、「国際化・グローバル化を図るために秋入学が必要」(21票)という意見(理由)がもっとも多かったものの、「メリットとデメリットを検討する必要がある」(19票)、「大学以外の教育に影響を与える」(15票)などの理由も上位に挙げられた。
《田崎 恭子》
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