日本の教員の勤務時間は週53.9時間で最長、女性の割合は唯一半数下回る…OECD調査

 経済協力開発機構(OECD)は6月25日、OECD国際教員指導環境調査(TALIS)を発表した。日本の教員の1週間あたりの勤務時間は53.9時間で、34か国・地域でもっとも長いことが明らかになった。

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 経済協力開発機構(OECD)は6月25日、OECD国際教員指導環境調査(TALIS)を発表した。日本の教員の1週間あたりの勤務時間は53.9時間で、34か国・地域でもっとも長いことが明らかになった。

 同調査は、学校の学習環境と教員の勤務時間に関する国際調査。2008年の第1回調査に続き、第2回調査を2013年に実施した。第2回調査は34か国・地域が参加し、日本は今回が初めての参加となる。日本では2013年2月中旬から3月中旬にかけて、中学校および中等教育学校前期課程192校で調査を行い、192人の校長と3,484人の教員から有効回答を得た。

 教員の1週間あたりの勤務時間は、参加国平均が38.3時間、日本が53.9時間と参加国でもっとも長い。勤務時間のうち、指導(授業)に使った時間は、参加国平均が週19時間に対し、日本が週18時間と同程度であり、日本は一般的事務業務など授業以外の業務に多くの時間を費やしていることが明らかになった。また、放課後のスポーツ活動など課外活動の指導にかける時間は、日本が週8時間と参加国平均の週2時間よりも多い。

 教員のうち女性の割合は、参加国平均の68%に対し、日本は39%と参加国の中で唯一女性の割合が半分を下回っている。女性の割合が3分の2を超える国は22か国あった。

 なお、調査結果の詳細は、国立教育政策所編「教員環境の国際比較‐OECD国際教員指導環境調査(TALIS)2013年調査結果報告書」(明石書店、3,780円)に掲載されている。

《工藤めぐみ》

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