都立高校入試、採点ミス再発防止改善策としてマークシートを試験導入

 東京都教育委員会は9月11日、「都立高校入試の採点誤りに関する再発防止・改善策」を公表した。平成27年2月に実施する入試では、約1割にあたる20校前後でマークシート方式を試験的に導入するという。

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「都立高校入試の採点誤りに関する再発防止・改善策」の概要1
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 東京都教育委員会は9月11日、「都立高校入試の採点誤りに関する再発防止・改善策」を公表した。平成27年2月に実施する入試では、約1割にあたる20校前後でマークシート方式を試験的に導入するという。

 都立高校入試をめぐっては、過去3年間にわたり、3,000件を超える採点ミスと22人の追加合格者が判明。都教委では、「都立高校入試調査・改善委員会」を設置し、ミス発生の原因究明と再発防止・改善策の検討を続けてきた。

 再発防止・改善の方向については、「十分な時間と環境の確保」「マークシート方式の導入」「採点・点検方法の抜本的見直し」「採点誤りを起こしにくい仕組みづくり」「採点・点検に対する意識向上」の5点に整理した。

 具体的方策としては、学力検査翌日から合格発表前日までの日数を4日間(現行3日間)に延長、完全正答を求める出題形式の変更、2系統による採点・点検方式などを示した。

 マークシート方式の導入については、記号選択式問題と記述式問題を併用する現行の出題形式を維持し、記号選択式問題の解答形式にマークシート方式を導入する。平成27年2月の入試では、学力検査を行う都立高校の約1割にあたる20校前後のモデル実施校でマークシート方式を試験的に導入。効果と課題を検証したうえで、平成28年2月の全面導入に向けて検討を続ける。

 モデル実施校については、9月中に募集し、10月中旬に決定。各校で開催する入試に関する学校説明会などにおいて、受験生や保護者に周知する。マークシート方式の一部導入や出題方法の改善内容について説明したリーフレットも作成し、9月に中学3年生に配布する予定となっている。

 なお、マークシート方式の解答用紙は、受験生に過度の負担がかからないよう現行の様式を大きく変更しないという。12月には、マークシート方式による解答用紙のサンプルを都教委ホームページに掲載するとともに、モデル実施校でも配布する。

《奥山直美》

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