【プログラミング教育7】夏休みにもお勧めの体験・学習サービス&ツール

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Scratchの画面。画面左のキャラクター(猫)の動きを、画面右でプログラミングしていく
Scratchの画面。画面左のキャラクター(猫)の動きを、画面右でプログラミングしていく 全 5 枚 拡大写真
 国内外を問わず、子どものプログラミング教育が盛んに行われている。「プログラミング教育=将来はプログラマー」ということではなく、文章の読み書きや計算といった、子どものうちに身に付けるべき基礎的な能力・学力という位置付けで捉えられているのだ。

 「子どもがプログラミングを学ぶメリットは何なのか」「子どもに学ばせるとしたらどういったことから始めればいいのか」…学校および民間の取組み、有識者インタビュー、子どもに人気のプログラミングツールやサービスなど、全7回の連載で子どものプログラミング教育事情をお届けする。

 最終回となる本記事では、ネット上のプログラミング学習サイトや、パソコンにダウンロードして使うソフトウェア、教育用パソコンなど、自宅でプログラミングを体験・学習できる子ども向けのWebサービスやツールを紹介する。

◆ブラウザとネット接続があれば始められるプログラミング学習サイト

・Scratch(スクラッチ)

 第1回で紹介した、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボで開発された教育用プログラミング言語で、後述の「スクイークEtoys」をベースにしている。命令を表すブロックを組み合わせていくことで、すぐに猫などのキャラクターが動くアニメーションが作れ、小学校やプログラミング教室、ワークショップなどでも広く使われている。プログラミング画面は日本語に対応しているが、チュートリアルやヘルプはほとんどが英語。スクラッチを使ったオンライン学習サイトや書籍も多数存在する。以前はパソコンにダウンロードする必要があったが、2013年5月に公開された「Scratch2.0」でブラウザから利用できるようになった。

・Viscuit(ビスケット)

 2003年にNTTの研究所で開発された、アニメーションやゲーム、動く絵本などを創作できる教育用プログラミング言語で、コンピューターとはどういうものかを学ぶことを目的につくられた。前述のスクラッチに代表される、従来のプログラミング言語に近いことができるブロック型とはまったくタイプが異なり、「メガネ」の左右のレンズを使って自分が描いた絵の動きのパターンを直感的に指定できる。サイトには使い方を説明する動画や、これまでの作品が公開されており、動く絵本やゲームの練習などそれぞれの目的に応じたプログラミング環境が提供されている。

・プログラミン

 文部科学省が2010年から公開しているブロック型のプログラミング体験ツールで、Scratchのインターフェースを参考にしている。「右に回る(ミギクルリン)」などのプログラムの命令がキャラクター(プログラミン)になっており、絵の上にプログラミンをドラッグして積み上げていくことで絵を動かすプログラムを作成する。2013月10月~2014年1月には漫画「宇宙兄弟」とタイアップした「プログラミン×宇宙兄弟コンテスト」を開催し、受賞作品も公開されている。

・code.org(コード・ドット・オーグ)

 第3回で紹介した、米国のNPO「Code.org」のプログラミング教育サイト。「Hour of Code」ページには、4歳以上を対象に1時間でプログラミングの基本が学習できるツールが揃っている。日本語のチュートリアルが付いたものとしては、ゲームアプリ「Angry Birds」のキャラクターを動かすものや、映画「アナと雪の女王」のキャラクターと一緒に雪の結晶を描くものがある。それぞれ、ブロックをつなぎ合わせてプログラミングする20の課題が用意され、課題を解き進めていくうちにプログラミングの基本が学べるようになっている、

・Google Blockly(グーグルブロックリー)

 BlocklyはGoogleが提供するブロック型プログラミングのライブラリ(汎用性の高い機能をいろいろなプログラムで利用できるようにしたコードの集まり)で、このBlockyを使って開発された教育ゲームが7つ公開されている。ゲームはプログラミング経験のない子どもを対象につくられており、徐々に難易度があがる課題を解いていく過程でテキストベースのプログラムも学べるように、プログラミング言語「JavaScript(ジャバスクリプト)」に変換したソースも確認できる。

・アルゴロジック

 与えられた課題を解いていくことでプログラミングの基本となる論理的思考(アルゴリズム)を学習でき、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)が開発・公開している。「アルゴロジックJr」「アルゴロジック」「アルゴロジック2」があり、プログラミング経験のない中学生・高校生を対象につくられたものであるが、難易度別の問題が用意され小学生から大人まで挑戦できる。

・CodeCombat

 9歳以上を対象に、プログラミングを知らなくても物語を進めながら「JavaScript(ジャバスクリプト)」や「Python(パイソン)」といったプログラミング言語の書き方を学べるRPG形式のゲーム。チュートリアル動画を参考にしながらキャラクターの動きをプログラミングし、成功すればアイテムを入手するなどして次の画面に進める。最初はキャラクターを移動させる簡単な動きだが、徐々に難易度が上がっていき、敵に攻撃する動きなど本格的なプログラミングになっていく。基本の利用は無料で、月々のサブスクリプションを払うことで追加機能を利用できる。

・ドリトル

 日本語でプログラムの命令を書く教育用プログラミング言語。「かめた=タートル!作る。」(かめたという名前のオブジェクトを作る)、「かめた!2 歩く。」(かめたを2歩進める)というようにタイプ入力してオブジェクトを動かす。オンライン版はブラウザにJavaアプレットをインストールして使い、ファイルの保存ができない(ダウンロード版はファイルを保存できる)。
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《柏木由美子》

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