選挙権18歳引き下げ、高校生向け副教材公開…文科省・総務省

 選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられることを受け、文部科学省と総務省は連携して政治や選挙に関する高校生向けの副教材「私たちが拓く日本の未来 有権者として求められる力を身に付けるために」を作成し、ホームページにて公表した。

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副教材「私たちが拓く日本の未来 有権者として求められる力を身に付けるために」
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 選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられることを受け、文部科学省と総務省は連携して政治や選挙に関する高校生向けの副教材「私たちが拓く日本の未来 有権者として求められる力を身に付けるために」を作成し、ホームページにて公表した。

 2015年6月の国会において、選挙権年齢を満18歳以上に引き下げる公職選挙法改正法が成立した。この改正法の成立で新たに高校生を含む若い世代が有権者となることを受け、高校生の政治や選挙への関心と政治参加に関する教育の充実を図ることを目的とし、文部科学省は高校生向けの政治・選挙に関する副教材を作成した。

 作成された教材は、高校生向けの副教材と教員向けの指導用資料のふたつ。副教材では、「解説編」「実践編」「参考編」の3部構成で政治と選挙についてまとめている。「解説編」では、有権者になることの意味、選挙や政治の仕組みなど基本的な内容について説明。「実践編」では、学校内での討論の手法や模擬選挙の実施方法などをイラストや図表を交えて紹介している。

 教員向け指導用資料では、高校生に「現実の具体的政治事象を取扱うことによる政治的教養の育成」と「違法な選挙運動を行うことがないような選挙制度の理解」に関する教育を行うことに重点を置き、副教材の活用方法や留意点が細かく明記されている。また、巻末には指導をするうえで政治的立場の中立を確保するよう留意点が示されているほか、指導に関する疑問点をQ&Aで紹介している。

 文部科学省、総務省では、各学校において副教材や指導用資料を活用した指導、研修などを進めるよう促している。

《畑山望》

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