【中学受験2016】四谷大塚に聞く、首都圏中学受験の最新動向
2016年の中学入試も、残すところあと1カ月となった。首都圏の中学受験の2016年の傾向から、特徴のある私学のポイント、さらに受験当日のアドバイスまで、創立61年の歴史と中学受験の実績をもつ四谷大塚情報本部の本部長代行の岩崎隆義氏に話を聞いた。
教育・受験
小学生
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--入試に大きな変更点や傾向がありましたら教えてください。
今年いちばんの話題は、桐朋がこれまで1回のみの実施だった入試を、2016年より2回に変更したことです。これにより武蔵と桐朋を併願する受験生が増え、結果として武蔵を受ける受験生も増えそうです。ほかの学校にも影響を及ぼしたという点でも大きい変更だと思います。
女子では、入試回数を3回から2回にした鴎友学園に、より第1志望の生徒をとりたいという思いを感じました。
それから共立と品川女子など、2020年の大学入試改革の流れで「合教科型」の試験を行う学校にも注目しています。今までは適性検査型と言われていましたが、その次のステージともいえる、算・国・理・社の枠組みを超えて試験を行う「強化融合型」が新しい動きです。
特徴としてはコース制もあります。東京都市大付属のI類/ II類、埼玉の栄東は東大クラス/一般クラスがあり、入試問題の内容も難度も違います。入学試験からコースを選択していく“コース制”も近年の私学の流れです。
さらに、大きな変更点としては英語入試もあります。帰国子女向けではなく、一般入試のひとつとしてすべて英語で試験を行う学校が、2015年は32校で69試験ありました。2016年はさらに増えると思います。
--英語教科化の影響が、中学受験に出ているということでしょうか。
ここ1、2年で顕著になってきました。また、千葉県の専修大学松戸のように、英語の試験は実施しませんが、英検合格の実績を一般試験に加算する学校もあります。埼玉栄では、英検3級以上の合格者であれば、作文と面接のみの試験となる「スーパーイングリッシュ入試」を行っています。
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