帰国生の高校受験、入試対策と編入・復学・書類選考の考えかた
受験は帰国生とその家族にとって、大きな悩みではないだろうか。帰国生の高校受験対策のポイントについて、SAPIX 国際教育センターの小森慎一氏に聞いた。
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帰国生の高校受験は、中学受験より一般入試との差が少ないようだ。だとすると、受験の傾向や対策もあまり変わらないのだろうか。私立高校に限っていえば、入試科目が3科目(英・国・数)、試験問題も日程も同じとなれば、確かに通常の受験対策が基本となる。
「先ほど述べたような帰国生枠をうまく使いながら、筑波大附属駒場高校や開成高校などの難関校に合格する生徒も少なくありません。最近の傾向として、大学入試改革の影響のためか、早稲田、慶應といった大学の系列校への人気が高まっています。一方で都立のトップ校の人気も高いです。」
そのための受験対策については、
「勉強方法は、海外でも国内でも変わりありません。塾やまわりの環境が異なるので難しい面があるかもしれませんが、一般受験を想定した対策が必要です。このとき注意したいのは、実は英語です。帰国生は英語ができて当たり前と思われ、実際英語スキルは高い生徒が多いのですが、日本の受験や授業となると別なことが多く、そのための勉強は必要です。」
と、英語が落とし穴になることがあるとアドバイスしてくれた。さらに、受験対策同様に重要なのは、入学後のキャッチアップだともいう。
◆合格後の学習やサポート
「高校の場合、帰国生向けの取り出し授業を設定してくれるところは多くありません。したがって、理社などのフォローも欠かせません。海外生活が長いと、どうしても漢字が苦手になりがちです。意味や字の構造などなかなかイメージしにくいようです。漢和辞典などで意味や成り立ちを含めた理解をするとよいでしょう。漢字ができないと、そもそも問題が読めない、わからないということがあります。」
海外の大学に入学するという選択肢もあり、それを希望する生徒も増えている。生徒がキャリアをどのように積み上げていくかにもよるが、帰国生の高校受験は、合格した後の学習やサポートが、高校の成績や大学受験の結果に影響するという認識が重要といえそうだ。
SAPIX 国際教育センターでは、帰国生の受験対策や相談のため、世界各地でセミナーを開催している。そのようなセミナーや国際教育センターの窓口を利用することができる。また、具体的な内容については志望校に直接問い合わせてみるのがよいだろう。
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