8日間の英語漬け、国際的な視野を養成…高校生のためのTUJサマーカレッジ
7月28日から8月5日まで、テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)にて英語集中プログラム「高校生のためのTUJサマーカレッジ2016」が開催された。アメリカの大学の授業を体験したり、将来のキャリアについて考えたりする8日間の英語漬けプログラム。
教育・受験
高校生
PR

◆TUJサマーカレッジとは
授業やすべてのアクティビティを英語で行う「高校生のためのTUJサマーカレッジ」のコンセプトは、「8日間で、アメリカの大学のカリキュラムを疑似体験してもらう」ということ。前半は、全員が言語学と経済学の授業を受け、後半は、国際関係、国際ビジネス、コミュニケーション、アートの4つの専攻から、各自が選択したクラスに参加する。また、キャリアプランニングの講義もあり、企業や大使館を訪問し、理想のキャリアを実現するためのビジョンを組み立てる。指導教員はTUJの教授が担当し、各クラスに1~2名のTUJの国際色豊かな学生が「サポーター」としてアシスタントに入る。
生徒にとっては、刺激的で緊張感のある毎日だ。TUJ国内アドミッション・カウンセリング竹本正二郎マネージャーは、「プログラム参加を通じて、日本の常識にとらわれない国際的な視野を養い、地球レベルで物事をとらえられる人になって欲しい」と語る。
◆国内外の高校生との出会いが財産に
書類選考で選ばれた生徒40名は、首都圏を中心に日本全国から集まった高校生。2016年は、オーストリア、ミャンマー、台湾からの生徒の姿も見られた。参加条件で英検準1級、TOEFL ITP 500点以上などが求められているため、皆総じて英語力が高く、海外の大学への進学を視野に入れている生徒や、自分とはバックグラウンドの異なる友達を求めて参加する生徒など、意識が高い。キャンパスでは、同時期に、欧米・アジアなど海外から約50名の高校生が別プログラムに参加しており、ランチタイムや交流会、最終プレゼンテーションは合同で行う。日本にいながらにして、国内外のバラエティ豊かな同年代と時間を共有できることが魅力だ。「ここでの出会いは、生徒たちの財産になります」と竹本マネージャーは語る。
◆理論的思考と実践を学ぶ参加型授業
8日間のプログラムの5日目、生徒たちは朝9時前に集合し、4つのクラスに分かれて授業に参加した。
「国際関係学」のクラスでは、「米国の大統領選挙」「移民問題」「テロ問題」の3つのテーマに分かれ、どの生徒もみな真剣な表情でグループディスカッションを行っていた。高校生が英語でディスカッションするには、やや難解にも思えるこれらのテーマだが、アリスター・ハワード教授やアシスタントの学生のさりげない誘導により、生徒たちの意見が引き出されるようすが印象的だ。
「国際ビジネス」のクラスをのぞくと、1人1台与えられたPCに向かって、何やら真剣に取り組んでいる生徒たち。おにぎりをコロンビアで売るグループと、ニューヨークで売るグループに分かれ、マーケティングについてのプレゼンテーションの準備を行っていた。翌日は、実際におにぎり店を訪問してヒアリングをするという。「あまり口を挟まず、生徒たちの自主性に任せる」と語るのはウィリアム・スウィントン教授(国際ビジネス学)。プレゼンテーションを一番楽しみにしているのは、各クラスの教授たちに違いない。
「コミュニケーション」のクラスでは、大画面でBBCの映像を見ながらエイプリル・パーキンソン教授のレクチャーが繰り広げられていた。スポーツシーンや野生動物の映像に、どのような音楽を取り入れれば、映像をより“魅せる”ことができるか、という実用的で専門性の高い内容だ。
「アート」のクラスでは、ユニークな指導法がTUJの学生にも評価されているという渡部真也教授を囲み、生徒が自身のスケッチを見せながら、ミニ・プレゼンテーションを行っていた。ユニークな発想を盛り込んだTシャツや傘などの製品開発のアイデアを発表。ほかの生徒たちからの質問に答えたり、感想をやり取りしたりしながら、アイデアを磨きあげていく。製品開発が実現可能かどうかは二の次で、自由な発想を認め合う姿が見られた。
【注目の記事】
関連リンク
この記事の写真
/