18歳女子が両親を起訴…ちょっと待って、SNSに子どもの写真
オーストリアの18歳女子は、本人に無断でFacebook上に本人の写真を載せたとして、実の両親を訴えた。セキュリティのあり方について、ハフィントンポストUK、Economy Decoded(ED)、Lost At E Minorなどの海外メディアが報じ、意見を述べている。
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日本スマートフォンセキュリティ協会(JSSEC)の調査によると、国内でモバイル端末を持っている生徒は90%、スマートフォンもしくはタブレットを持っていると回答した生徒は76%。利用時間は、中学生の75%が1日あたり2時間以内だったのに対し、高校生では72%が1日あたり2時間以上利用している実態が明らかになった。
携帯電話やスマートフォン、パソコンが身近にある環境で育った現在のティーンエイジャーたちにとって、特に心配なのは自身の知らぬ間に個人情報が拡散されてしまっていたり、誹謗中傷を受けることだろう。SNSや検索ツールで自分の名前を検索し、思わぬ情報や写真を目にして傷つくケースもある。オーストリアの18歳の女子も、ネット上に拡散された自身の写真を目にし、心に傷を負った子どものうちの一人だ。
報道によると、女子の両親は本人が乳幼児のころの写真、約500枚の写真をFacebookに掲載したという。投稿された写真には、おむつ替えのようすやトイレトレーニング中のようすも含まれており、本人にとってそれらの写真は「恥」である。
女子はこれまでに両親に写真の投稿をやめ、削除するよう求めたこともあったが、まともに取り合ってもらったことはないという。父親は特に、撮影者が自身であることから、女子の要望には応じなかった。女子の弁護士は「写真の投稿によって彼女の人生は悲惨なものになった」と語っている。
肉親だとしても、写真の投稿には注意を払う必要があるだろう。オーストリアで同様の裁判が起こったのは今回が始めて。若年ブロガーが意見を投稿するEconomy Decoded(ED)では、今回の訴えについて「両親は子どもの写真を投稿する前に10回は考え直すべき」との意見が述べられている。日本の保護者も、子どもの写真の扱いについて一度、考えてみてはいかがだろうか。
《佐藤亜希》
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