避難所や災害を可視化、大阪市立大「防災教育ARアプリ」

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 大阪市立大学都市防災教育研究センター(CERD)の吉田大介兼任研究員、三田村宗樹副所長は、ブリリアントサービスとともに、避難所やAEDの位置といった防災関連情報や、訓練用に仮想設定した火災・土砂崩れ発生などの情報をタブレットの画面上に可視化表示させる拡張現実(AR)アプリを開発。Web上に公開した。

 CERDでは地域の防災・減災力向上を目的に、中学生~大学生と想定した訓練参加者の居住近隣地域を訓練対象とし、アクティブラーニング型災害訓練を実施してきた。従来の訓練では、事前に用意されたシナリオ通りの内容を実施するだけの受動的な訓練になりがちで緊張感が乏しく、主体性が失われ身の回りの課題に気づかない、改善につながらないなどの問題があったという。

 こうした問題を解決すべく、CERDではシナリオの存在しない課題解決型の訓練をスムーズに実施するためのアプリを開発。今回開発されたアプリはARによる表示機能を用いることで、対象エリアにどのような災害リスクがあるのか、近くにどのような防災関連施設が用意されているのかなど、実際に訓練する場所を地理空間的に認識することを可能にした。従来のデジタル地図上の防災・災害情報による訓練に比べ、より現実に近い体験が可能となり、対応力の向上が期待できるという。

 アプリには、さまざまな災害・防災関連情報を地図画面上に表示することができる地図表示機能や、周辺の災害・防災関連情報を現在地から見える方角にアイコン画像として表示できるAR表示機能、災害範囲にアプリ利用者が近づいたり、侵入したりすると警告メッセージや効果音、アプリ画面の色により視聴覚的に警告をする視聴覚的な警告機能などが搭載されている。

 2016年12月6日には、堺市御池台地域を対象とした災害訓練において、御池台小学校の児童向け体験学習支援ツールとしてARアプリが活用された。児童たちは、画面に表示される情報を見ながら訓練に臨み、現地に潜む災害要素や有事の際にはどんなことに気をつけたら良いのかを身をもって体験できたという。

 アプリはiOS(ver. 9)以上のiPad端末で動作。CERDでは、今回開発したアプリの無償配布を行うだけでなく、アプリのプログラムコードやアイコン画像などをオープンライセンスとして公開した。ほかの地域における防災教育への活用だけでなく、地域の観光や教育目的への応用が期待できるとしている。

《畑山望》

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