公衆電話、小学生の85%「使ったことがない、知らない」

 公衆電話を使った経験のない小学生が8割を超えることが、NTT東日本による調査結果から明らかになった。公衆電話は、停電や災害などの緊急時に重要な通信手段となるが、携帯電話やスマートフォンの普及により、利用機会や設置台数は減少傾向にある。

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災害時用講習電話(特設講習電話)台数の推移※東日本エリア
災害時用講習電話(特設講習電話)台数の推移※東日本エリア 全 5 枚 拡大写真
 公衆電話を使った経験のない小学生が8割を超えることが、NTT東日本による調査結果から明らかになった。公衆電話は、停電や災害などの緊急時に重要な通信手段となるが、携帯電話やスマートフォンの普及により、利用機会や設置台数は減少傾向にある。

 「公衆電話に関する調査」は2017年12月、全国の小学生の子どもを持つ親を対象に実施。400名から回答を得た。

 携帯電話やスマートフォンの普及により、公衆電話の利用機会は減少しており、調査結果によると、「公衆電話を使ったことがない、知らない」と回答した小学生は約85%にのぼった。

 NTT東日本によると、全国の公衆電話の設置台数はもっとも多かった1984年度の93万4,903台に対し、2016年度は16万1,375台に減少している。

 その一方で、災害時に無料で使用できる災害時用公衆電話(特設公衆電話)は自治体の協力を得ながら事前配備を進めており、NTT東日本管轄内では東日本大震災があった2011年以降の6年間で7,310台から4万520台に増加しているという。

 NTT東日本によると、公衆電話は、通信ビルから電話回線を通じて電力の供給を受けているため、停電時でも硬貨利用であれば平時と同様に利用できる東日本大震災時には、3月11日の東日本全域の公衆電話の通信回数が前日比約10倍を記録している。

 NTT東日本では、公衆電話を使ったことがない子どもたちへ向け、使い方をわかりやすく伝えるチラシやシール、ポスターを作製。緊急時の公衆電話利用の啓発に取り組んでいる。

※編集部注:情報元の情報訂正を受け、本文の一部を修正しました。(平成30年3月6日追記)

《奥山直美》

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