2019年度開設の専門職大学、申請17件のうち認可は1校のみ
文部科学省は2018年10月5日、平成31年度(2019年度)開設予定の大学の設置に係る答申について公表。2019年度に開設される専門職大学は、専門職短期大学や専門職学科を含む17件の諮問がなされたが、認可を受けたのは高知リハビリテーション専門職大学1校のみだった。
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文部科学省
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専門職大学は、大学のうち、深く専門の学芸を教授研究し、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を展開させることを目的とする新たな高等教育機関。2017年5月に制度が創設され、制度創成後初となる平成31年度(2019年度)開設予定の案件として、専門職短期大学や専門職学科を含む17件の諮問がなされた。
大学設置・学校法人審議会の審議のうえ、文部科学省は2018年10月5日に答申を公表。高知リハビリテーション専門職大学1校が、大学設置の認可を受けた。審議の過程において、14校が申請の取下げ、2校が審査継続(保留)となっている。なお、高知リハビリテーション専門職大学についても、設置計画の履行にあたって遵守すべき事項を示した「遵守事項」と充実することが望まれる事項を示した「助言事項」が複数付された。
大学設置・学校法人審議会は専門職大学の審査結果について、今回諮問された多くの案件において「総じて準備不足で法人として大学設置に取り組む体制が不十分と感じられた」と評価。専門職大学の特色である実習の内容・評価基準・実施体制が十分検討されていない、優れた実務上の業績がない者が実務家の教授等として申請されている、施設・設備が整備されていないなどの課題を指摘している。
今後新たに設置を検討する申請者に向けて、大学を設置する社会的責任の重みを十分に自覚するよう促しており、既存の専門学校や大学とは異なる優れた専門職業人材を養成する特色ある大学としての設置計画を練り上げて、十分な準備を経たうえで申請することを強く要請した。
《黄金崎綾乃》
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