神戸大学医学部、2名を追加合格…地域で差異
神戸大学は2018年12月27日、医学部医学科の2018年度推薦入試(地域特別枠)の書類審査で不適切な点があったとして調査した結果、新たに受験生2名が最終選抜合格者になったと発表した。
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東京医科大学における不正入試の問題を受けて、文部科学省は、2018年8月より国公私立の医学部医学科の入試に関する緊急調査を開始。医学部医学科を置くすべての大学に対して訪問調査した結果、性別や高校卒業年からの経過年数、地域などの属性を理由とした一律的な取扱いの差異があったとして、神戸大学など9大学を不適切な事案と指摘した。
文部科学省が10月に実施した訪問調査で、神戸大学は2018年度の医学部医学科推薦入試(地域特別枠)書類審査において、地域に配慮した配点を行っていることが学生募集要項に明記されていないとの指摘を受けた。
入試の再調査と再発防止策などについて検討するため、神戸大学内に調査委員会を11月に設置。調査委員会の報告書が学長に提出され、その提言に基づき、合否の再判定を行った。その結果、2名が最終選抜合格者に、2名が第1次選抜合格者(最終選抜対象者)になった。最終選抜合格者2名には入学の意思の確認を、第1次選抜合格者2名には最終選抜(面接・口述試験)受験の意思を確認しているという。
新たな合格者に対しては、2018年4月に入学していた場合、本来負担する必要がなかった経費について社会通念上相当と認められる補償を行う。また、新たに最終選抜の対象となった2名については、最終選抜(面接・口述試験)を行う旨を案内し、再受験の意思確認を行うという。
2019年度推薦入試(地域特別枠)は、兵庫県内の地域性による配点は行わない。募集人員については、最終選抜合格者の入学意思確認と第1次選抜合格者の最終選抜受験の意思確認を行ったうえで最終的に決定する。そのため、学生募集要項では10名の募集人員を8名程度(8名から10名の範囲内)に変更するとしている。
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