【2018年重大ニュース-高校生】医学部不正入試・外部試験利用・専門職大学…大学入試にまつわるあれこれ

 高校生や大学受験、高大接続改革に関わる話題など、リセマムが選ぶ2017年の「高校生」重大ニュースを発表する。

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【2018年重大ニュース-高校生】医学部不正入試・外部試験利用・専門職大学…大学入試にまつわるあれこれ
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 2018年、高校生に関するニュースを振り返るうえで、避けて通れない話題はなんといっても「医学部不正入試問題」だろう。いまだ収束の兆しも見えておらず、これから本格化する受験シーズンへの影響の大きさも見逃せない。

2018年を振り返る 高校生 重大ニュース



 高校生や大学受験、高大接続改革に関わる話題など、リセマムが選ぶ2018年の「高校生」重大ニュースを発表する。

医学部不正入試に怒り心頭


東京医科大学、女子を一律減点…内部調査報告書
文科省、10大学の医学部入試を「不適切」と指摘
医学部の不正入試、複数大学で事例あり…訪問調査より判明
 ことの発端は2018年7月の、当時の文部科学省科学技術・学術政策局長が受託収賄罪、東京医科大学の前理事長と前学長が贈賄罪での逮捕・起訴。これを受け、東京医科大学は内部調査委員会を設置し、8月7日、入学試験の不正に関する内部調査報告書を公表したところ、2018年度入試では、一次試験で5名の加点が確認されたほか、二次試験では性別などの属性で得点調整が行われていたことが発覚。女子への不当な減点は、各方面に衝撃を与え、その後、文部科学省は、調査の結果10大学の医学部入試を「不適切」と指摘。複数の大学において、募集要項などでの事前説明もなく男女や浪人年数によって取扱いに差を設けている、または特定の受験生を優先して合格させているように見受けられる事例が判明した。

収束しない医学部不正入試問題


東京医科大学の女子一律減点、医師の65%が「理解できる」
医学部不正入試、定員超過を臨時的に認める…文科省
 医師の65.0%が東京医科大学の女子一律減点に「理解できる」「ある程度は理解できる」と回答していることが、エムステージが2018年8月8日に発表した調査結果より明らかになった。公表していない点数操作については、詐欺と怒りの回答や、不正に落とされた受験生を思いやる声も寄せられた。12月25日には、不正入試の影響で、平成31年度(2019年度)医学部医学科の募集定員が減少することを受け、臨時的な措置として追加合格で減員となる大学の定員超過を認める考えを柴山昌彦文部科学大臣が明らかにした。不正入試にまつわる問題は、まだ収束しそうにない。

大学入試英語の外部検定利用


東大2021年度出願要件、英語「CEFRのA2レベル以上」民間試験必須とせず
【大学受験2021】慶應大、全学部で共通テスト・英語外部試験利用せず
 新たに大学入試に導入される「大学入学共通テスト」や「英語外部検定試験」について盛り込まれた「2021年度入試の出願要件」が各大学から次々と発表になった。これらの試験については各大学で見解が異なり、採用の有無もバラバラだ。今後の動向にも要注目だ。

鳴り物入りの専門職大学、蓋を開けてみれば…


2019年度スタートの専門職大学、既存大学との違いや卒業後の進路は?
2019年度開設の専門職大学、申請17件のうち認可は1校のみ
 高校生の進路に関わる新たな大学制度として、「短大」誕生以来実に55年ぶりの創設ということで注目された専門職大学。既存の大学は、比較的、学問的色彩の強い教育が行われる傾向にあるのに対し、専門職大学は、特定職種における業務遂行能力の育成に加え、特に、企業での長期実習や関連の職業分野に関する教育などを通じて、高度な実践力や豊かな創造性を培う教育に重点を置く。こうした特色に魅力を感じ、専門職大学を志願していた生徒たちもいたことだろう。しかし、蓋を開ければ申請17件のうち認可がおりたのは3校のみ。しかも2校の答申があったのは11月で、受験生への影響は計り知れない。

eポートフォリオとは?大学受験に備えて知っておきたい基礎知識


 eポートフォリオサービスは、活用についてはまだまだ策が進んでいない。大学入試改革の進捗とあわせ、来年以降さらに事例が増えると予想される。教職員にとっては負担が増えるなど、現場からの批判の声もあるようだが、生徒の成長の記録を集約し、整えて残し、次に生かすという点で非常に有意義なことであるため、うまく活用していってほしい。

教育現場にも広がるSNSの活用


10代のスマホサービス利用、毎日使うSNS首位はTwitter
情報モラル教育を推進、LINE「SNSノート」無償提供
「TikTokだからこそできる安全対策を」5億人のアクティブユーザーを支える取組みとは
学習ノート共有アプリ「Clear」に新機能、LINEでノート探し
都教委、教育相談におけるSNSは「有効」…LINE活用の教育相談試行結果
 現代の高校生と切り離すことのできないSNS。そうした背景から、SNSサービス提供元の各企業でも、高校生ユーザー本人に向けたモラル教育コンテンツを発信。教育現場でも学習教育相談・いじめ相談への活用の動きが広がった。

《編集部》

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