親とのスマホルール「破った経験アリ」6割以上、ドコモ調査

 「親と決めたスマホルールを破った経験がある」中学生は63%にのぼることが、NTTドコモが発表した調査結果より明らかになった。初めてルールを破ったタイミングは、スマホデビューから「半年未満」が79%。親に内緒で課金をしたことがある中学生は約5人に1人だった。

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親と決めたスマホルールを破ったことがあるか
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 「親と決めたスマホルールを破った経験がある」中学生は63%にのぼることが、NTTドコモが発表した調査結果より明らかになった。初めてルールを破ったタイミングは、スマホデビューから「半年未満」が79%。親に内緒で課金をしたことがある中学生は約5人に1人だった。

 「子どものスマートフォン(スマホ)事情」がテーマの調査は、日本全国の13歳~15歳までのスマートフォンを持っている中学生男女180名を対象に実施したもの。調査期間は2018年12月14日~17日。

 スマホデビューをするときに、「親とスマホ使用に関するルールを決めた」中学生は49%。しかし、そのうち63%が「親と決めたスマホルールを破った経験がある」と回答した。初めてスマホルールを破ったタイミングは、スマホデビューから「半年未満」が79%と約8割を占めた。

 破ったルールの内容は、「ゲームは1日1時間までと言われていたが、トイレに持ち込んでそれ以上やってしまった(14歳女子)」「友だちとのメッセージのやり取りが続いていたので、夜10時までというルールを破った(15歳男子)」「決められたアプリ以外は使わないルールだったが、友達から誘われて、みんなが使っていたアプリをダウンロードした(15歳女子)」など。

 親に内緒でこっそり「課金をしたことがある」中学生は19%。具体的には、「ゲームで使うアイテムを購入した(13歳男子)」「どうしても欲しかった有料アプリを買った(13歳女子)」「アイドルの有料会員サイトを見るために課金した(15歳女子)」という回答が寄せられた。

 課金方法でもっとも多かったのは「プリペイドカードを購入して課金した」68%、ついで「(課金は親に禁止されているが)自分のお小遣いを使って課金した」26%、「キャリア決済(スマートフォン決済)で課金した」24%だった。親に課金が「一度もバレていない」という回答は68%にのぼり、子どもの「こっそり課金」を親が把握できないケースが多い実態が明らかになった。

 スマホに関連して「親に伝えていない、または隠れてやっていること」を聞いた質問では、「中高生に有害なサイト(成人向け・暴力的・出会い系)を閲覧したことがある」30%、「マンガ・音楽などの違法アップロードサイトを閲覧したことがある」19%、「フリマアプリを使ってお金を稼いだことがある」14%だった。

 また、芸能人や会社、ゲームなどの名前をかたって、フィッシングサイトに誘導したり、金銭の振り込みを促したりする「詐欺メール(フィッシングメール)」について、33%が「受信したことがある」と回答。メールや広告などを誤ってクリックし、詐欺と思われるサイトにアクセスした経験は、34%が「ある」と回答している。「詐欺と思われるサイトにアクセスしてしまった際に、親に相談・共有をしたか」という質問では、79%が「相談・共有はしていない」と回答した。

 今回の結果を踏まえて家庭教育コンサルタントの渋谷亜佐子氏は、スマホのルール作りのポイントとして「子どもにルールを決めさせる」「決めたルールは家族全員で守る」「トラブルや困ったことがあったら家族みんなで話し合う」の3点をあげている。また、子どもがスマホを持ち始めたタイミングは「お金の教育」を本格的にスタートするチャンスだとし、請求書を見て、何にお金がかかっているのか、節約できるところはないか、子どもと一緒に料金プラン比較をしてみてはどうかと提案している。

《外岡紘代》

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