未就学児の育児は時給1,488円、7割以上のワーママ「女性が働くのは不利」

 家事労働を時給換算すると、「未就学児の育児・世話」が1,488円、「小学生以上の子どもの育児・世話」が1,230円になるとの調査結果を2019年4月24日、ソニー生命保険が発表した。「女性が社会で働くには不利な点が多い」と考える子育て中の有職女性は74.9%にのぼった。

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家事・育児や地域社会での貢献を時給に換算するといくらになると思うか
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 家事労働を時給換算すると、「未就学児の育児・世話」が1,488円、「小学生以上の子どもの育児・世話」が1,230円になるとの調査結果を2019年4月24日、ソニー生命保険が発表した。「女性が社会で働くには不利な点が多い」と考える子育て中の有職女性は74.9%にのぼった。

 「女性の活躍に関する意識調査2019」は2019年3月15日~19日、全国の20歳~69歳の女性を対象にインターネットで実施。1,000人の有効サンプルを集計した。

 日々の家事・育児や地域社会での貢献を時給に換算するといくらになると思うかを尋ねた結果では、「未就学児の育児・世話」1,488円がもっとも高く、ついで「小学生以上の子どもの育児・世話」1,230円と、子育てがトップ2を占めた。このほかの平均額は、「PTA活動」1,098円、「食事の準備・後片付け」1,097円、「親戚づきあい」1,009円、「掃除・洗濯」959円、「地域とのつきあい」890円、「買い物」878円、「地域社会での貢献」865円、「習い事・塾の送り迎え」782円。

 過去の調査と比べると、ほとんどの家事労働で平均額が年々上昇しており、特に「未就学児の育児・世話」は2013年の1,180円から26%の上昇となった。ソニー生命保険では「『家事労働は価値や難度・貢献度が高い』という認識が、女性に浸透しつつあるという状況の表れではないか」と分析している。

 「女性が社会で働くには、不利な点が多いと思うか」という問いに対しては、70.0%が「そう思う」と回答。子どもがいる有職女性に限ると、「そう思う」は74.9%にのぼった。

 女性の活躍促進のために必要な改革については、「保育や介護支援の公的サービスの充実」が84.2%と最多。「夫の子育て・介護・家事の分担比率の上昇」82.3%、「職場男性の女性の活躍に対する意識改革」79.6%、「職場の長時間労働の是正」78.3%と続いた。

 女性が自身の勤め先で女性の活躍支援のために行ってほしいことは、「長時間労働の是正」が19.4%ともっとも多かった。このほか、「子どもの年齢に応じた短時間勤務制度の導入」18.6%、「子育て関連の費用補助」18.4%、「在宅勤務制度の導入」18.4%、「事業所内託児所の設置」15.0%が上位に並んだ。

《奥山直美》

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