文科相、登下校時の安全確保を要請…川崎市の事件受け

 柴山文部科学大臣は2019年5月30日、都内で開催された「健康教育・食育行政担当者連絡協議会」に参加した各都道府県の学校安全担当者に対して、各自治体などの登下校時の安全確保に関して一層の取組みを要請した。

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 柴山文部科学大臣は2019年5月30日、都内で開催された「健康教育・食育行政担当者連絡協議会」に参加した各都道府県の学校安全担当者に対して、各自治体などの登下校時の安全確保に関して一層の取組みを要請した。

 柴山文部科学大臣の発言は、5月に発生した滋賀県大津市での園外活動中の事故や、神奈川県川崎市で登校中の子どもたちが殺傷された事件を受けたもの。特に川崎市の事件は、集団登校の集合場所で発生した事案であることも踏まえ、警察においても集合場所などのパトロールを強化するとともに、文部科学省としても、集合場所などに関する情報提供、学校や保護者等が行う見守り活動の実施などの取組みを行っていくことが重要との考えを示した。

 また、これらの事故や事件を受けて、学校現場で不安や動揺が広がっていないか、不足している支援はないか改めて確認し、必要な対応を学校現場や子どもたちのために図ってほしいと発言。国が全面に立って地域、学校現場と協力しながら子どもたちの安全確保に向けた取組みを進めるとし、各地域でも、警察、地域ボランティア、道路管理者などと連携した取組みを一層推進するよう要請した。

 文部科学省では、関係省庁と連携のうえ、早急に対策について取りまとめを行うという。柴山文部科学大臣による発言のようすは、文部科学省Webサイトに動画が公開されている。

 5月29日には、川崎市の事件を受け、登下校時の子どもの安全確保に関する関係閣僚会議が開催されている。議論を受けた安倍総理大臣は、徹底した捜査による全容解明と関係省庁との情報共有、通学路の安全確保の徹底、不審者情報の共有と迅速な対応の徹底を指示。各大臣がリーダーシップを発揮して、政府一丸となって早急に取組みを進めることを求めた。

《黄金崎綾乃》

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