【高校受験2022】北海道公立高校入試、学校裁量問題を廃止

 北海道教育委員会は2019年6月21日、「道立高等学校入学者選抜における改善の基本方針」を発表した。2022年度入試から「学校裁量問題」を廃止し、すべての生徒に同一の問題を課す。2021年度入試からは、インフルエンザなどに罹患した生徒のため追検査の機会も設ける。

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 北海道教育委員会は2019年6月21日、「道立高等学校入学者選抜における改善の基本方針」を発表した。2022年度入試から「学校裁量問題」を廃止し、すべての生徒に同一の問題を課す。2021年度入試からは、インフルエンザなどに罹患した生徒のため追検査の機会も設ける。

 「学校裁量問題」は、生徒の多様な個性や能力をきめ細かく評価し、各校の特色を生かした選抜ができるよう、2009年度入学者選抜から実施してきた。一般入学者選抜の国語、数学、英語の学力検査において、学校の裁量で採用できる。

 今回、2022年度(令和4年度)以降の入学者選抜について、新学習指導要領の趣旨を踏まえ、「学校裁量問題」を実施しない方針を示した。改善の理由について、北海道教育委員会は「基礎的・基本的な知識及び技能の習得とともに、思考力、判断力、表現力等についてもバランスよく問うことに留意し、知識及び技能を活用する力に関する出題の充実に配慮する必要がある」と説明している。

 2022年度以降の一般入学者選抜の学力検査では、すべての生徒に同一の問題を出題。すべての教科で基礎的・基本的な知識および技能とともに、思考力、判断力、表現力などについてもバランスよく出題する方針。各教科の配点は現行の60点から100点へ、解答時間は現行の各45分から各50分へと変更になる。

 また、定時制課程では生徒個々の資質・能力や学習歴を一層客観的・多面的に評価できるようにするため、選抜方法を多様化。現行の一般入学者選抜のほか、2022年度入試から自己推薦による推薦入学者選抜を各高校の裁量で実施できるようにする。

 インフルエンザ罹患者やその疑いのある受検者らに対しては、これまで特別検査室で受検させる対応をとっていたが、生徒が体調を崩したまま受検に臨むことがないよう配慮する必要があるとして、2021年度入試からは新たに追検査を実施する。

《奥山直美》

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