【大学入学共通テスト2021】時間ほしい受験生も「追試」対象の可能性

 2021年1月実施予定の大学入学共通テストの追試験について、文部科学省の萩生田光一大臣は2020年6月12日、新型コロナウイルスによる休校長期化などで、準備期間が足りないという受験生も選択できる内容とする可能性を示唆した。

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萩生田光一文部科学大臣の会見
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 2021年1月実施予定の大学入学共通テストの追試験について、文部科学省の萩生田光一大臣は2020年6月12日、新型コロナウイルスによる休校長期化などで、準備期間が足りないという受験生も選択できる内容とする可能性を示唆した。

 2021年度(令和3年度)大学入学者選抜については、新型コロナウイルス感染防止のための休校が長期化し、収束の見通しも不透明である中、高校現場の声を把握するため、全国高等学校長協会にアンケート調査を依頼。5月29日の会見で萩生田大臣は、調査結果を踏まえ、感染症の専門家を交えて高校・大学関係者と協議し、6月中に大学入学者選抜実施要項を策定、公表する考えを示している。

 6月12日の会見では、調査結果について「大学入学共通テストと一般選抜日程について当初予定通りの実施とし、予定通り実施できなかった場合の予備日の日程も明確にすべき」という意見が7割に達したことを明らかにした。

 そのうえで、萩生田大臣は「仮に当初予定通りの日程で実施するとなったとしても、たとえば共通テストの追試験について受験生が抱えるさまざまな状況にも柔軟に対応し受験が可能となるようにすることや、各大学の個別入試において追試験の実施や選択問題の設定を確実に行ってもらうことが重要であると考えている」と語った。

 大学入学共通テストの追試験の在り方については、「インフルエンザやコロナ等で受けられなかった子のための追試とするのか、あらかじめ時間を少しほしいという受験生のための選択ができる追試日とするのかも含めて、次回の会合に委ねていきたい」とし、追試験の対象者を拡大する可能性も示唆した。

 2020年度(令和2年度)大学入試センター試験では、追試験の対象者を「疾病(インフルエンザ・ノロウイルス・風邪等を含む)・負傷」「試験場に向かう途中の事故」「その他やむを得ない事由(両親等の危篤・死亡、自宅の火災等)」により試験を受験できない者に限定している。

《奥山直美》

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