面接実施内容は、代々木ゼミナールが合格者に実施したアンケート調査と、全国の高等学校からの提供資料をもとに、2020年度入試の面接実施内容をまとめたもの。面接の傾向、対策のほか、各大学の実施内容も掲載している。
対策として、面接時間は比較的短く、質問も一般的な内容が中心だが、よく聞かれる項目について自分なりの回答を準備しておくことが大切。時事問題については、「自分が興味を持っている問題」を問われるケースもあるが、特定のテーマについて知識や意見を問われるケースもかなりある。また環境問題、少年犯罪、格差社会、インターネット、少子化といった一般的な用語に加えて、志望学部の関連用語まで押さえておきたい。特に医学部は、医療ミス、地域医療、臓器移植、ガン告知などの医療用語に関する質問が多く見られるので、対策として日ごろから新聞などに目を通して チェックをすることが必要。
グループ面接は、面接官と受験生のやりとりに終始する場合、受験生の間で討論を行う場合(集団討論)の2通りがある。対策として、集団討論の場合は5~6人の受験生の中で自分をアピールしなければならない。しかし、ただ意見を主張するだけではなく、周りの意見を聞きながら、適切なコメントを加えるという「協調性プラス積極性」を見せること。「他人の意見を尊重しながら、質問意図に即した意見を簡潔に述べる」ことを念頭に置いた発言を心がけるといいようだ。
そのほか、大学ごとの実施内容をまとめており、2020年度の東京大学理科三類(前期)の面接は個人面接で、面接官は3人、時間は10分。「志望理由」「自分の長所」「500年前の寿命と現在の寿命」についてなど聞かれた。受験生によって、20分の場合もあった。
私立大学では、慶應義塾大学医学部(医)が個人面接を実施し、面接官が2人、時間は15分×2回で、「医師の志望理由」「ほかの職業に誘惑されなかったか」「新型コロナウイルスで自分の周辺に影響はあったか」など。受験生によって10分×3回、40分の場合もあった。
各大学の面接内容は代々木ゼミナールのWebサイトで確認できる。