【大学受験】近大、2022年4月「情報学部」開設予定…先端IT人材育成

 近畿大学は2022年4月、15番目の学部となる「情報学部」を東大阪キャンパスに開設する予定。現行の理工学部情報学科を母体に新学部として新たに設置し、社会から強く求められているAI活用やデータ分析、サイバーセキュリティ対策などを扱う、先端IT人材の育成を目指す。

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情報学部棟 完成予想イメージ
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 近畿大学は2022年4月、15番目の学部となる「情報学部」を東大阪キャンパスに開設する予定。現行の理工学部情報学科を母体に新学部として新たに設置し、社会から強く求められているAI活用やデータ分析、サイバーセキュリティ対策などを扱う、先端IT人材の育成を目指す。

 ITエンジニアの不足が深刻な社会問題のひとつとなり、Society 5.0の実現に向けて第4次産業革命(IoT、ビッグデータ、AIなどの技術革新)が進展する中、社会から強く求められているAI活用やデータ分析、サイバーセキュリティ対策などを扱う、先端IT人材の育成が必要不可欠となっている。2030年には国内の先端IT人材が約55万人不足すると予測される一方、大学として供給できる人材は限られていることから、近畿大学は社会のニーズに応えられる先端IT人材の育成に特化した新学部「情報学部」の開設を予定している。

 情報学部では、Society 5.0実現に向けたクリエイティブな情報技術者を育成するカリキュラムと、実社会と結びついた教育(産官学連携)で先端IT人材を育成する。学部長には、家庭用ゲーム機「プレイステーション」を開発し、世界の家庭内エンタテインメントに革新を起こしたエンジニア、久夛良木健(くたらぎけん)氏が就任予定。近畿大学が新たな学部を開設するのは、2016年の「国際学部」以来6年ぶりとなる。

 新学部のカリキュラムは、情報技術者としてふさわしい問題発見能力、制約の中で他者と協調しながら問題を解決する能力、情報分野における幅広い専門技術知識と応用能力、システム構想・設計力、プログラミング能力に加え、国際的に通用する英語コミュニケーション能力と技術者倫理を身に付けた人材の育成を目標に構成。2年次からは「知能システム」「サイバーセキュリティ」「実世界コンピューティング」の3コースから選択制とし、より専門的な知識と技術を学ぶ。情報学部の定員は330人。

 近畿大学では、情報学部の開設を見据え、2020年4月に「情報学研究所」を開設。ドワンゴ代表取締役社長の夏野剛氏を所長に迎え、情報に関わる新技術の調査研究、ICT技術の教育方法の調査研究、また研究成果を社会実装に結びつけるコネクターを目指して活動している。今回、情報学部長就任予定の久夛良木健氏と、情報学研究所所長・夏野剛氏によるトークセッション「これからの日本で『生き残る』人材になるには?」を開催。3月21日午前10時よりオープンキャンパスのスペシャルコンテンツとして特設サイトで公開を予定している。

 なお、情報学部の新設に伴い、2022年4月に理工学部も改組を行う予定。「エネルギー物質学科」を新設するほか、電気電子工学科を「電気電子通信工学科」に名称変更する予定。

◆近畿大学「情報学部」概要
時期:2022年4月(開設予定)
場所:近畿大学東大阪キャンパス(東大阪市小若江3-4-1)
定員:330人
学科構成:情報学科(1学科制)
学位:学士(工学)

◆情報学部・情報学研究所トークイベント
公開日時:2021年3月21日(日)10:00
公開先:近畿大学オープンキャンパス特設サイト
対象:誰でも自由に視聴可能
登壇者:情報学部学部長(就任予定)久夛良木健氏×近畿大学情報学研究所所長・夏野剛氏
(モデレーター:ニューズピックスNewSchool校長・佐々木紀彦氏)
※オープンキャンパス終了後は近畿大学公式YouTubeで視聴可能

《畑山望》

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