エネルギー問題を切り口に幅広く学び合う、思考を止めない学生17人55時間の合宿に密着

 全国から学生が集い、環境問題や今後のエネルギー、科学技術のあり方などを学び合うJ-POWER(電源開発)主催の「エコ×エネ体験ツアー火力学生編@オンライン」(2021年2月24日~26日)のようすをリポートする。

教育・受験 大学生
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2021年のエコ×エネ体験ツアー火力編はオンラインで開催された
2021年のエコ×エネ体験ツアー火力編はオンラインで開催された 全 20 枚 拡大写真
 近年の世界的な気候変動から、各国による脱炭素社会への取り組みが加速している。日本も2020年10月、菅内閣総理大臣が2050年のカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言。経済産業省を中心に関係省庁が連携し「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定した。

 J-POWER(電源開発)グループは長年にわたり、エネルギーと環境の共生を目指した社会貢献活動「エコ×エネ体験プロジェクト」に取り組んでいる。水力や火力発電所を見学する「エコ×エネ体験ツアー」、専門家を招いてエネルギーと環境を学ぶ「エコ×エネカフェ」など、小学生から大学生・大学院生・高専生に向けて、さまざまなプログラムを提供している。

 その中のひとつ「エコ×エネ体験ツアー火力学生編」は、例年、磯子火力発電所において2泊3日で開催されるプログラム。今回はコロナの影響によりオンラインで実施され、北は秋田から南は長崎まで日本各地から、所属学部・学科が多岐にわたる17名の学生が参加した。今回のプログラムは、エネルギーを題材に社会課題と情報について考え、情報を吟味する体験を通じて本質的な課題を認識、問題整理から熟考・熟議することで、真剣に社会課題と向き合い、ともに楽しく学び合いながら自分事化することを目的とした。戦後から60年以上にわたり、日本の経済発展と生活向上を安定した電力供給によって支えてきた企業と、近未来を築く学生たちがともに学び合った熱い3日間のようすをレポートする。

コロナ禍で社会課題と自分の進路を見据えた17人の多様な学生たち



 今回参加したメンバー17名の「ニックネーム@学科(学部)」は以下のとおり。所属の学科名を見るだけでも、さまざまな視点をもった若者たちの議論が活発に議論を交わすだろうと期待が高まった。

全参加学生のニックネーム@学科(学部)



あると@国際資源学科
だーや@現代生活学科
しょうま@水環境・土木工学科
みぶき@物理学類
しゃんてぃえん@都市工学科
ひろぴー@環境学科
なお@商学科
こづ@国際資源学科
みの@化学物理工学科
しゅんすけ@機械工学科
フカサワ@総合機械学科
とりかわ@機械知能工学科
さささ@コミュニティ人間科学科
ふじもり@環境学科
かまちゃん@コミュニティデザイン学科
りの@現代生活学科
シマダ@水環境・土木工学科

 各日プログラム終了後に話を聞いた学生たちの言葉ひとつひとつが、プログラムの濃密さを十分に伝えてくれることとなる。学生たちの思考をフル回転させた充実の内容を振り返る。

充実のオンラインプログラム



 プログラムはレクチャー、ワークショップ、グループディスカッション、科学実験映像の視聴、専門家による講演など盛りだくさん。豊富な知識の獲得をベースに、イメージと情報の違いを考えるステップを経て、交流を深めながら展開された。

エコ×エネ体験ツアー火力編@オンライン プログラム全日程


2021年2月24日(水)
10:00~10:30 オリエンテーション・アイスブレイク
<第1部>
10:30~12:00 ワークショップ「エネルギー大臣になろう!」
12:00~12:30 「エネルギー大臣になろう!」コミュニケーション
14:00~14:20 エネ大臣解説「電源特性とエネルギーと環境にかかる世界と日本の実情」
14:20~15:00 パネルディスカッション「地熱発電所開発のデモンストレーション」
15:00~16:00 シリーズ「石炭を知る」~科学的側面、社会的側面 ※発電実験の映像視聴含む
16:00~17:00 質疑応答・グループセッション「これまでのイメージと比べてどうだった?」
17:00~17:20 1日目の振り返り
18:50~19:30 ひとり一言タイム(自己紹介)
19:30~21:00 自由交流会(1)(学生間でフリーに交流する時間)
2021年2月25日(木)
09:30~09:40 あいさつ・ウォーミングアップ
<第2部>
09:40~10:00 磯子火力発電所ガイド紹介~「潜入!ISOGOスコープ」360度映像による発電所見学体験
10:00~11:00 対話の時間「発電所の仕事を知る」働く社員との交流
11:10~12:10 「大崎クールジェンプロジェクト(酸素吹石炭ガス化複合発電)」案内と新技術紹介
<第3部>
14:10~15:40 講義「科学技術コミュニケーション概論」
16:00~17:00 講演「マスメディアと社会課題」ゲスト:毎日新聞論説委員 元村有希子氏
<第4部>
17:00~18:00 グループセッション「明日に向けて」~自分の行動を考える準備の時間
18:00~18:15 2日目の振り返り
19:30~21:00 自由交流会(2)(社会人ともフリーで交流する時間)
2021年2月26日(金)
09:30~09:40 あいさつ・前日の振り返り
09:40~10:40 講義「近未来シミュレーションと解説、SDGs時代の課題」
10:40~12:30 グループセッション「自分と社会の課題を見つけよう」
13:50~15:00 シェアの時間~全体共有
15:00~16:00 まとめ「わたしたちの船出」
16:00~16:10 3日間の振り返り~プログラム終了


 以下、J-POWERならではのプログラムを中心にその詳細を紹介する。

発電所建設から環境と経済を考える「エネルギー大臣になろう!」



 プログラム最初のシミュレーションゲーム「エネルギー大臣になろう!」では、5グループに分かれて、火力や水力、太陽光などさまざまな種類の発電所の建設を進めた。各グループに設定された仮想国家は、先進国や発展途上国、資源国や小資源国など、それぞれ異なり、経済危機や紛争といったイベントも発生する。グループ内で選ばれたエネルギー大臣がメンバーと議論しながら、エネルギーの安定供給と環境保全、経済のバランスを考えて他チームと得点を競った。

自国の状況に適した発電所を建設し、環境と経済の両立を狙う(ワークショップ「エネルギー大臣になろう!」より)
自国の状況に適した発電所を建設し、環境と経済の両立を狙う

自国のタイプによって、エネルギーと環境、経済のバランスを取れるかが鍵(ワークショップ「エネルギー大臣になろう!」より)
自国のタイプによって、エネルギーと環境、経済のバランスを取れるかが鍵

 最終順位発表後、学生たちはほかのチームがなぜその選択をしたのか、CO2排出に対する良し悪しなどを活発に意見交換。先進国と途上国の論点の違いは、さながら現在の国際情勢を見ているかのようだった。

意見集約の難しさを知る「地熱発電パネルディスカッション」



 「地熱発電所を開発する地元パネルディスカッション」を模した寸劇では、J-POWERおよびドクター、プログラムの企画開発・運営のサイエンスカクテルのスタッフが、議長、温泉組合長、温泉旅館若手経営者、環境保護活動家、地元商工会議所理事、地熱発電技術者になりきって白熱の演技を披露。地元の発展と環境影響、エネルギーについて、立場の違いから生じる利害や意見の相違を浮き彫りにした。主張だけをぶつけ合うのではなく、合意形成のために話し合う場の必要性がおのずと伝わってくる。そのためにも、ファシリテーターの役割が重視されてきているという。大人たちの迫真の演技に、学生たちは圧倒されながらも聞き入っているようすが印象的だった。

地熱発電所を開発する地元シンポジウムの寸劇のようす
地熱発電所を開発する地元シンポジウムの寸劇のようす

オンラインを活用した「磯子火力発電所360度ツアー」と「360度映像」



 2日目に実施された横浜にあるJ-POWER磯子発電所の360度ツアー。YouTube上の見たいところに焦点を合わせることができる映像で、発電所内外の説明が行われた。また磯子発電所の360度映像では、見たい施設を立体映像から選び、資料を閲覧することで機能や役割の理解を深めることができるなどオンラインならではの学びを実現。見ごたえのある映像を画面越しに楽しんだ。

磯子火力発電所360度ツアーのようす
磯子火力発電所360度ツアーのようす

磯子発電所のVR映像で深い学びを実現
磯子発電所のVR映像で深い学びを実現

熱気に溢れたJ-POWERの若手社員との交流



 磯子発電所に働くJ-POWERの若手社員と学生たちの交流では、実際の職場での経験やなぜその仕事を選んだのか、リスク管理や予算管理に至るまで質疑応答があった。学生は自らのキャリアを真剣に考えているようすで、「働くこと」についてより具体的なイメージをもとうと積極的に質問をしていた。同時に日本におけるエネルギーの安定供給に誇りと責任をもつJ-POWERの若手社員の活力を感じられる時間だった。

磯子発電所の若手社員とのオンライン交流
磯子発電所の若手社員とのオンライン交流

サイエンスカクテルの古田ゆかり氏による講義「科学技術コミュニケーション概論」



 サイエンスカクテルの古田ゆかり氏による「科学技術コミュニケーション概論」では、科学技術との向き合い方を考えた。磯子火力発電所がある横浜や三渓園の煙突が見える景観などを例に、ドクターこと元J-POWERグループ社員、髙倉弘二氏の実体験も交えて、市民と自治体、企業が真剣に考えて公害防止に取り組む「横浜方式」や、時代の価値観に影響を受ける科学技術の視点、培ってきた技術の保存・継承の課題などを解説。そして科学が答えることはできない問題群、トランスサイエンスにおける取組み例を紹介しながら、自分事として考える大切さも伝えられた。

磯子火力発電所とその周辺地域の位置関係
磯子火力発電所とその周辺地域の位置関係

ドクターの尽力により、三溪園には煙突を隠すための築山が作られた
ドクターの尽力により、三溪園には煙突を隠すための築山が作られた

元村有希子氏による講演「社会課題とマスメディア」



 毎日新聞論説委員の元村有希子氏による講演「虫の目、鳥の目、科学の目」では、元村氏自身の記者生活における体験を交えて、自分なりにできることを考えて行動する大切さが伝えられた。また科学に関する報道の現場を通じて、今後の社会と人類に起こりうる問題点を整理。身の回りに起きていることに注意を払う「虫の目」、日本・アジア・世界・地球と将来を想像する「鳥の目」、科学を活用して伝聞情報を鵜呑みにせず、知識をアップデートしていく「科学の目」の重要性を説いた。

トランス・サイエンスの考え方も紹介
トランス・サイエンスの考え方も紹介

近未来を予想。より良い未来を作るために



 最終日。ニックネーム「キャップ」ことJ-POWER藤木勇光氏から、総まとめとして「地球環境問題の行方と将来の日本のエネルギー選択を自分事として考える」をテーマにしたレクチャーと、30年後のエネルギー需給シミュレーションの解説があった。学生は需給条件を自分なりに想定し、Web上でシミュレーションを実施。その後、「より良い未来を作るために」をテーマに、行動化に結びつけるために何をすればよいかを4グループに分かれてディスカッション、プレゼンテーションの準備に向かった。

30年後のシミュレーション
30年後のシミュレーション

 最終プレゼンの準備をする各グループのブレイクアウトルームを覗くと、時には昼食を頬張りながら、楽しく快活に議論が進んでいた。そしていよいよ最後のプレゼン。どのグループのプレゼンも見事だったが、中でも、エネルギーや環境に関心のない人への認知を広げることを起点にしたグループは、「エネルギー大臣になろう!」などのゲームを活用した具体的なイベント企画をまとめあげ、実際の活動につながることを期待させた。また「知る→考える→発信する」という行動に結びつけるモデルを提示したグループは、説得力のあるスライドを短時間でしっかりと仕上げた。

考えるだけでなく自ら情報発信する大切さを盛り込んだモデルを発表
考えるだけでなく自ら情報発信する大切さを盛り込んだモデルを発表

 最後に寸劇を披露したグループは、準備段階からユーモアとパワーに溢れ、見ているこちらが吹き出すほど。短時間の稽古時間にもかかわらず、「都会と地方」「環境問題」「オンラインを使うメリット」「異なる意見との向き合い方」などもわかりやすく触れながら参加者とスタッフ全員の笑顔を引き出した。

最後のプレゼンで参加者全員が笑顔になる寸劇を披露したチーム
最後のプレゼンで参加者全員が笑顔になる寸劇を披露したチーム

 プログラムの最後は「わたしたちの船出」。自分なりのできることを考えて、どう行動に結びつけるかを発表し、スタッフからの温かいメッセージとともにプログラムは終了した。

最後「わたしたちの船出」では、ひとりひとりが行動することを宣言
最後「わたしたちの船出」では、ひとりひとりが行動することを宣言

 3日間のオンラインイベントはとにかく楽しく、全国各地から学生たちが集い、正解のない課題を考究し、刺激し合う学生たちに非常に頼もしさを感じた。中にはコロナ禍の影響で約1年休学していて、悩んだ結果参加したという学生もいた。初日は分野の異なるエネルギーの話に難しさもあったようだが、学生同士やスタッフと交流しながら、不安が学び合う楽しさに変わり、最後のプレゼンでは生き生きとした姿が見られた。

 コロナ禍にあっても、こうした新たな仲間との出会いや支えが得られることは、オンラインによる学びの場の可能性を感じ、今後のエコ×エネ体験ツアーにもさらに期待が高まった。最後に、学生たちに聞いた今回のプログラムの感想をまとめた。各々がこれまでの経験を土台に、現在の不自由さすらバネに変え、ポジティブなアクションにつなげていこうとする気持ちのこもったメッセージばかりだ。若きチェンジメーカーたちのみなぎるエネルギーが、日本の明るい未来を築いていくに違いない。

参加した学生たちの感想&コメント集



「小学校での御母衣ダムでの体験が今につながる」さささ@コミュニティ人間科学科


 小学5年生の時に御母衣ダムのエコ×エネ体験ツアーに参加して、ダムの地下への潜入やハイキングなど、いろいろな経験をしました。川で水力発電を自分で実際に作ったことはとても印象に残っています。ナイトウォークでは、「ホタルってまだいるんだなあ」と感じました。地面に寝転がって見た星空もすごくきれいで、本当に楽しかったです。将来の夢は、地域に携わること。中学生のときに地域に根付く企業の見学に行き、実際に自分の足と体験を通して学ぶことがとても大切だと実感しました。私のアクションの原点はやはりエコ×エネ体験ツアーだと感じています。

「いろいろな人の視点に触れることができる」みぶき@物理学類


 あるイベントに参加したことがきっかけで宇宙が好きになり、そのまま今の分野に進みました。ただ、宇宙と言ってもさまざまな関わり方があると思います。単に宇宙を観測するということではなく、物質や生物などから関わるのもおもしろいです。今回参加して、知らないことが多いと実感しました。商学部や環境系、工学系など、いろいろな分野の学生が参加していたので、意見がまったく違うところも同じところもあり、とても勉強になりました。

さささ@コミュニティ人間科学科さん(左)、みぶき@物理学類さん(右)
さささ@コミュニティ人間科学科さん(左)、みぶき@物理学類さん(右)

「エネルギーについて深く知る機会に」なお@商学科


 エネルギー関係の政府機関に就職が決まったこともあって参加しました。今回エネルギーというものを深く知ることができたと感じています。特に「エネルギー大臣になろう!」は印象的で、再生可能エネルギーだけを増やすと電気料金が高くなる、自給率を高めるためにはどうすれば良いかなど、答えのない課題を解決していくことは大学で勉強していることに繋がると思いました。より良い社会をつくるためには研究開発は必要ですが、すぐに利益にならないことは予算が削減されやすい。予測できない面もあるので、さらに国のサポートが必要だと感じました。

「エネルギーを考えられるエンジニアに」しゅんすけ@機械工学科


 父が電力関係の会社に勤めていて、小さいころの発電所の見学から、ものづくりに良いイメージをもっていました。工学系の大学の道もありましたが、すぐにものづくりに結びつく高専への進学を選びました。「エネルギー大臣になろう!」は世界の縮図のように感じ、人によって考え方も違うのだと実感しました。これからは、やはりエネルギー関係のことをしっかりと考えられるエンジニアが絶対に必要だと思います。学校でもそうした話ができる仲間をまずつくろうと思います。

しゅんすけ@機械工学科さん(左)、なお@商学科さん(右)
しゅんすけ@機械工学科さん(左)、なお@商学科さん(右)

「原体験からアクションすることで深い学びへ」しゃんてぃえん@都市工学科


 小学校のころは身の回りに自然がたくさんありました。高校生になって、地元のダムを管理する人たちと会い「治水」という大きな役割を知りました。今、防災を勉強しているのも、それがきっかけのひとつです。これまで複数回J-POWERのイベントに参加してきましたが、毎回分野が違っても「社会を良くしたい」という思いをもった人が集まります。アプローチは違っても、さまざまな取り組み方があり、人と話したり自分で考えたりして良い方向に向かえば新しい発見があると感じます。大学では都市全般、特に防災計画を考えていますが、都市はエネルギーやエコと無縁ではなく景観の話も大事にしないといけません。将来も防災関連に進みたいと思う一方、防災だけではなく、ライフワークとして地域を良くすることに関わっていけたらと考えています。実は、受験勉強の時もたまに抜け出して好きなダムに遊びに行っていました。受験だけではなく将来に繋がることに一歩踏み出す。原体験から深く学べば、知識や関連したことも知ることができます。いろいろなところを見て、アクションを起こすことが大切だと思います。

「環境と地域活性化を結びつけて学んでいく」こづ@国際資源学科


 虫取りや稲刈り後の田んぼで走り回って遊んだり、スキーに熱中したり、自然について身近に感じる機会が多い環境で育ちました。私の地元では人口が減少していて、小中高と先生たちが「将来、君たちは秋田に残ろう、秋田で仕事をしよう」と話していた影響もあり、進路も地元に目線が向いていきました。将来は、地域の人と対話できる技術者か研究者に進めればと考えています。2020年2月の火力編とエコ×エネカフェに参加し、J-POWERのイベント参加は今回3回目です。今回感じたのは、環境対策や政策の知識はあっても、実際にそれをみんなが満足する形でまとめるのは難しいということ、また温暖化の進行に対処するために、そのときの最善策で乗り越えていくということです。高校時代に地域活性化に関係する学科か環境系に進むかで進路にとても悩みました。そんなとき地理の授業で「秋田はこんなに自然エネルギーがあるのに全然発電所がないのはもったいないよね」と先生が言っていて、それがきっかけで地域活性化と環境を結び付けて考えるようになりました。今は国際資源学科でエネルギーについて学び、地域活性化はサークルに所属して実践しながら学んで、どちらも実現できています。

「持続可能な社会のまちづくりに向けて」シマダ@水環境・土木工学科


 小学生のころ地元の農協などでさまざまな体験ができるプログラムに参加していました。芋掘りや地引網などの体験から身をもって自然とのかかわりや恵みを感じました。父に城跡に連れていってもらい、歴史の興味から得た日本各地の知識が今も生きています。大学では水環境土木工学科で、まちづくりの歴史や景観、道路交通計画を学んでいます。持続可能で人が住み良い世界にするために、まちづくりの観点や環境への興味から今回参加しましたが、やはりいろいろな人と話す機会をもつべきだと思いました。日々学んでいても、気付かないうちに考えが偏り、固まるときが無意識のうちにあります。でも人と話すことでそれが意識できる。将来は地元の田舎を良くしたいと思っていますが、エネルギーや環境の観点からはコンパクトシティ化した方が効率は良いように思います。残すべきものとコンパクトシティの関係性がまだ自分の中で消化しきれずにいます。バランスを考えてまちづくりを企画する仕事に就きたいです。

シマダ@水環境・土木工学科さん(上段左)、しゃんてぃえん@都市工学科さん(上段右)、こづ@国際資源学科さん(下段)
シマダ@水環境・土木工学科さん(上段左)、しゃんてぃえん@都市工学科さん(上段右)、こづ@国際資源学科さん(下段)

小学生から大学生まで、未来につながる体験をつくる
J-POWER「エコ×エネ体験プロジェクト」

《佐久間武》

佐久間武

早稲田大学教育学部卒。金融・公共マーケティングやEdTech、電子書籍のプロデュースなどを経て、2016年より「ReseMom」で教育ライターとして取材、執筆。中学から大学までの学習相談をはじめ社会人向け教育研修等の教育関連企画のコンサルやコーディネーターとしても活動中。

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