全国体力・運動能力調査…小中男女ともに低下
スポーツ庁は2021年12月、2021年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を発表。前回調査した2019年度に比べ、体力合計点について小中男女ともに低下したことを明らかにした。
教育業界ニュース
文部科学省
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
調査は2021年4~7月、国公私立の小学5年生および中学2年生を対象に、握力や50m走、ソフトボール投げ等8項目の実技テストと、生活習慣等を尋ねる質問紙調査によって行われた。対象となった小学生は約103万人、中学生は約98万人。
各実技テストをみると、小中男女ともに2019年度に比べ、「長座体前屈」は概ね向上していたものの、「上体起こし」「反復横とび」「20mシャトルラン」「持久走」については大きく低下。「握力」「50m走」「立ち幅とび」については、中学男子以外で低下傾向がみられた。
「長座体前屈」が向上した要因としては、授業や家庭で比較的取り入れやすく、呼吸が苦しくなりにくい準備運動やストレッチ等の柔軟性を重視した活動が増えたことが1つの要因ではないかと考えられる。
一方、その他の項目において体力合計点が低下したおもな要因として、2019年度から指摘されている運動時間の減少や、学習以外のスクリーンタイム(平日1日あたりのテレビ、スマートフォン、ゲーム機等による映像の視聴時間)の増加、肥満である児童生徒の増加に加え、新型コロナウイルス感染症により学校の活動が制限された影響も考えられる。
子供たちの体力向上のために、今後はコロナの感染拡大防止に努めつつ、体育の授業等においてできることから実施していくことが重要である。スポーツ庁としては、運動やスポーツをすることが好きな子供たちの育成を目指した体育授業の工夫・改善等の取組みを推進するとともに、幼児期からの運動習慣の形成に取り組んでいくとしている。
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