旺文社の調査は、一般選抜で外検を利用した国公私立142大学(専門職大学は除く)の12万1,542人をの回答を集計したもの。調査期間は、2022年3月~5月。
「実際に受験生が使った外検は何か」を尋ねたところ、受験生の9割近くが英検と回答。英検に集中する要因として、検定料の安さ、実施回数と試験会場の多さ、利用できる大学の多さが考えられるという。
外検利用者を100とした場合の各外検利用者の割合は、「英検」88.4%、「TEAP」8.0%、「GTEC」2.5%、「IELTS」0.7%、「TOEFL」0.2%、「ケンブリッジ」0.1%、「TOEIC」0.1%。上位3検定がいわゆる国産の外検だった。
2位のTEAPは上智大の影響が大きいと思われる。上智大は全学統一入試として「TEAPスコア利用方式」を行っていて、TEAP(CBT含む)が必須。この方式の志願者だけで5,000人を超えることから数値に大きく影響したものと考えられる。3位のGTECは、CBTは利用できる大学が多いが、高校生が受けているのはGTEC検定版が中心と推測される。検定版は利用できる大学が若干限られる。以降は、海外団体の外検が続くが、割合としてはかなり少なく、検定料の高さがネックになったと思われる。
一般選抜で外検を利用した大学数は、2017年は110校だったが、年々増加傾向にあり、2022年は243校が利用。2022年大学入試一般選抜で、各外検が「利用可」となっている入試の割合は「英検」97%がもっとも多く、ついで「GTEC CBT」94%、「TEAP」88%、「IELTS」82%、「GTEC検定版」80%、「TOEFL」80%、「ケンブリッジ」70%、「TEAP CBT」69%、「TOEIC」68%。各大学では幅広い外検を入試で利用可としているようだ。
受験生が実際に利用した外検は、2021年に引き続き、今年も「英検一強」となった。2025年に新課程となる大学入試では外検を利用する大学は増加し、高校生の外検受験はさらに拡大するものと予想される。
その他、各大学別の結果等は、旺文社教育情報センターWebサイトにて確認できる。