サンリオ、教育事業へ参入…英語教材「Sanrio English Master」発売

 サンリオは2023年3月20日、オールイングリッシュの英語プログラム「Sanrio English Master」のリリースを発表した。一児の父であるタレントのDAIGOさんをゲストに交えて行われた「Sanrio English Master」サービス発表会のようすをレポートする。

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サンリオ、教育事業へ参入…英語教材「Sanrio English Master」発売
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 「みんななかよく」を企業理念に60年以上コミュニケーションを大切にしてきたサンリオが、エンターテイメントと教育を掛け合わせた「遊んでいる、楽しんでいると、いつの間にか自然に知識がつく“エデュテイメント”」を取り入れた教育事業に進出した。

 サンリオは2023年3月20日、教育事業への進出の第1弾として、オールイングリッシュの英語プログラム「Sanrio English Master」のリリースを発表した。一児の父であるタレントのDAIGOさんをゲストに交えて行われた「Sanrio English Master」サービス発表会のようすをレポートする。

子供を夢中にさせる、サンリオのノウハウを英語教育に

 ご存じサンリオといえば、キティちゃんやマイメロディといった老若男女に愛されるキャラクターで知られている。読者の中にも、子供時代にサンリオグッズを愛用していた方も多いだろう。そんなサンリオが教育事業に進出した背景について、サンリオ常務取締役の中塚亘氏は発表会の冒頭でこう語った。

 「サンリオが掲げる企業理念『みんななかよく』の第一歩は、まず自分と仲良くすること。これは自分の個性に自信をもち、自己肯定感を高めることです。次に多様な価値観を認め、世界と仲良くすること。これからを生きる子供たちは、地球規模の課題を自分ごととして立ち向かう姿勢を身につけなければなりません。つまり私たちの企業理念は『教育そのもの』なのです。創業以来培ってきた子供へのコミュニケーション力とクリエイティブ力を掛け合わせ、子供たちの将来を広げる第一歩を実現できたらという思いからこの事業がスタートしました」。

「子供たちに笑顔の連鎖を広げたい」と語る中塚氏

 教材の開発にあたって0~8歳の保護者に行ったアンケート調査によると「子供が身に付けてほしいこと、将来必要と考えていること」として、「好きなものに夢中になれる力」「積極的にコミュニケーションができる力」が上位に並んだと中塚氏は解説した。

 また、これからの国際社会で活躍するためには、グローバル規模で考えてコミュニケーションしてほしいと願う保護者が多く、英語教育への高い興味関心がうかがえた。そんな令和時代の親子にふさわしい教材として登場したのが、楽しく自然に英語が身に付く「Sanrio English Master」だ。

発達認知学に基づいたワクワクする教材

 「Sanrio English Master」は「英語を学ぶ」だけでなく「英語で学ぶ」オールイングリッシュのプログラム。全約1,600分の動画の他、オリジナル英語絵本25冊、ぬいぐるみやタッチペン等のコミュニケーション玩具が自宅に届く。教材には、英語の読み書きや発音の土台となる「フォニックス」「チャンツ」が盛り込まれ、日常生活の中で会話に必要な重要フレーズ・語彙・文法を学び、同時に子供の知的好奇心を育む内容となっている。

子供の発達段階に合わせ、基礎を中心としたstage1、応用に進むstage2から選べる
新キャラクター「Eddy」(右)と「Pita」(左)がお子さまを英語の世界へナビゲート

英語と知育が一度にできる「W学習プログラム」

 子供が楽しみながら英語が身に付くさまざまな工夫が凝らされている「Sanrio English Master」。教材開発に携わる事業戦略本部エデュテイメント事業室の太田誠二郎氏は、3つの大きな特徴をあげた。

 「1つ目は、子供が夢中になれるキャラクター。発達認知学の知見をもとに、視線の軌道がわかるアイトラッキングという技術を使い、自然と子供の目がいってしまう、好んで見てしまう要素を取り入れたEddy(エディ)とPita(ピタ)が誕生しました。『色づかい』『形』をはじめとして、自然とお子さまの興味関心を引き出すポイントをたくさん詰め込んだキャラクターです。

 2つ目は英語と知育を一度に学ぶ、W学習プログラムです。目指すのは身に付けた英語を使って考え、表現すること。だからこそ、お子さまの興味関心の高いテーマや身の回りの『なぜ?』を通じて知的好奇心を育む教材となっています。

 3つ目は、豊富なアウトプットの機会です。日常で英語を話す機会がないことに悩まれる親御さんも多いと思いますが、AI音声認識付きシステムを搭載した専用アプリを使って、教材と連動した内容を実際に声を出して発音することを促す設計になっています。これによって日常会話のやりとりやお子さまの正しい発音を繰り返し学び、定着させることができます」。

「今後は、会員対象のオフラインイベントやワークショップ等も提供していく」と話す太田氏

DAIGOさんが「Sanrio English Master」を体験

 ステージには本日のゲストDAIGOさんが登場。

 お気に入りのキャラクターについて聞かれると「サンリオのキャラクターは小さいころから一緒に過ごしてきた存在。お気に入りはT・B(たあ坊)です。めちゃめちゃバズってた世代なんで」と“DAI語”で会場を笑いの渦に。「サンリオの思い出は?」という質問に対しては、「子供が1歳のときにサンリオピューロランドに家族で行って、楽しませてもらいました。娘もキティちゃんが大好きなのですごく楽しかったです」と振り返った。

 実際に「Sanrio English Master」を2歳のお子さまと一緒におうちで体験したというDAIGOさん。「動画は1発目からくぎ付けになっていて。めちゃくちゃガン見していました。動画を見たりタッチペンを使いながら絵本を読んだり、いろいろな角度から英語が学べるのが良いですね。まだ試してからそんなに時間が経っていないのに『英語みるー!』って。子供ながらに、ちゃんとわかってるのがすごい」と、わが子が楽しむようすを話してくれた。

 「今の子育てって、動画と切っても切り離せないですよね。2歳はまだまだじっとしていない時期だし、静かにしていてほしいときに動画を見せることもあります。『Sanrio English Master』の動画なら、子供の耳に自然と英語を入れられるので、親の立場としてとてもありがたく感じます。僕自身が子供のころは、英語に触れる機会はあまりなかったので…。子供のころから『Sanrio English Master』がそばにあったら、英語との距離感が全然変わってくると思います」と、親としての実感を伝えてくれた。

「英語はもちろん、子供にいろいろな体験をさせてあげたい」とDAIGOさん

教材アドバイザーの開一夫先生が登壇

 続いて、ステージには「Sanrio English Master」のアドバイザーを務める東京大学大学院教授の開一夫氏が登壇。発達認知神経科学の専門であり、赤ちゃん学の第一人者である開氏とDAIGOさんとのトークセッションが行われた。

 開氏が発達認知の視点から強調する「Sanrio English Master」の特徴は3つ。

 1つ目は、大人目線ではない、子供の好みを第一優先としたキャラクター作りだという。これには「うちの子も、見た瞬間からキャラクターにハマっていました」と納得のDAIGOさん。

 2つ目は、インタラクション性。「何かを話しても相手から反応がないとコミュニケーションは成り立ちません。人間同士でしゃべるときは口が動きますよね。この唇と声の運動を『リップシンク』と言いますが、ぬいぐるみが話すときにもこの口の動きを取り入れてもらいました。映像も、口の動きを反映して、ちゃんとその言葉を発しているように作られています」(開氏)。

 3つ目は科学的な裏付け。「私自身が研究してきた、子供がどんなものに興味関心を示すかといった視線の動きを追うアイトラッキングの技術を、キャラクターデザインに取り入れてくださったことが嬉しいです」と話す開氏に対しDAIGOさんは、「娘も、ぬいぐるみがしゃべる(フレーズに合わせて口が動く)ことを自然と理解して、遊びながら英語を楽しんでいる感じです。色やデザインだけではなく、子供が飽きないような仕掛けがいろいろ取り入れられているんですね」とあらためて感心していた。

「発達特性をふまえて徹底的に教材研究を重ねた」と開先生

「Sanrio English Master」=S・E・M「すごく・英語・学べる」

 トークセッション終了後、「Sanrio English Master」メインキャラクターであるEddyが登場した。実際の教材を用いながら、リズムに合わせて英語のフレーズを発音し、イントネーションや表現を身につける「チャンツ」を、DAIGOさんとともに体験。2人は「Hello! I'm Eddy.」のリズムに乗せて「Hello! I'm DAIGO. Nice to see you.」とノリノリで華麗なステップを披露してくれた。

 DAIGOさんは「実際に『Sanrio English Master』の動画を親子3人で体験してみて、大人にとっても『この歌ってこういう意味だったんだ』と英語を学び直せる部分や、再発見もたくさんありました。キャラクターや音楽、絵本に積み木等、バリエーション豊かな教材を通して、英語を楽しく学ぶことができます。『Sanrio English Master』の魅力をわかりやすくいうと、S・E・M(すごく・英語・学べる)です。大人と子供で一緒に楽しみながら学べる教材になっているので、ぜひ皆さんでチェックしていただきたいなと思います」と締めくくった。

華麗なステップを披露するメインキャラクターEddyと、ゲストのDAIGOさん

 今後、サンリオピューロランドにも「Sanrio English Master」のキャラクターが登場する新アトラクションがオープン予定。オールイングリッシュで英語の楽しさを実感できるアクティビティに期待が高まる。さらに「やる気スイッチグループ」がプロデュースする保護者向けの英語教育特別セミナーの開催も予定しているという。

 小さいうちから子供に英語を習得させたいが、どう関わっていいかわからないという方も少なくないはず。そんな親の不安を解消し、子供も楽しく興味を持って学べるのが「Sanrio English Master」だ。英語がわかる、身につく喜びを親子で感じてみてほしい。

《吉野清美》

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

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