大学受験の情報収集手段、過半数が「オンライン学習プラットフォーム」

 ペンマークは2023年7月14日、高校生向け学習管理SNS「Penmark」を利用している現役高校生を対象に実施した「高校生活実態調査」の結果を公表した。高校生の通塾率は約2割で、通っている学習塾の1位は河合塾であった。

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高校生活実態調査
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 ペンマークは2023年7月14日、高校生向け学習管理SNS「Penmark」を利用している現役高校生を対象に実施した「高校生活実態調査」の結果を公表した。高校生の通塾率は約2割で、通っている学習塾の1位は河合塾であった。

 「高校生活実態調査」は、「Penmark公式LINEアカウント」を利用中の全国の学生を対象として、2023年2月20日から2月28日にスマートフォンWeb調査で実施した。有効回答数は13万8,618人(高1生6万353人、高2生4万96人、高3生3万6,169人)。

 大学受験の情報収集方法の最多は「オンライン学習プラットフォーム(50.7%)」となり、コロナウイルス流行によるデジタル化の進展とオンライン教育の普及を反映する結果となった。ついで「各大学の公式サイト(35.7%)」「学校の先生(26.5%)」と続く。一方で「塾の先生」や「その他予備校運営のサイト」からの情報収集は低かった。

 「学習塾に通っているか」という設問に対し、「通っていない・通う予定もない」との回答が約60%を占めることからも、対面授業の学習塾と比較して、デジタル機器のみでオンライン上で受講できるプラットフォームの需要が増加しているようすがうかがえる。

 進学を希望する高校生に対して塾の利用状況を調査したところ、「塾に通っていない・通う予定もない(58.1%)」が最多で、ついで「塾に通っていない・通いたい(24.8%)」「塾に通っている(17.1%)」という結果となった。全体の約80%が塾を利用していないことから、高校生の間で塾への依存度は相対的に低いと考えられる。実際に「大学受験の情報はどのように集めているか」と問うと、「オンライン学習プラットフォーム」が50.7%ともっとも高く、「塾の先生」は8.9%と低い結果となった。

 学年別にみてみると、高校1年生と高校2年生には、「塾に通っていないが通いたい」と感じている生徒がそれぞれ33.4%、28.6%と一定の割合で存在する。しかし、高校3年生になるとその割合は9.3%と大幅に下がる。さらに3年生の「通っていない・通う予定もない」の割合が72.0%ともっとも高いことから、3年生になると受験に向けての学習スタイルが固まり、自己学習など他の方法を選択している生徒が多いことが予想される。一方「塾に通っている」と回答した生徒の割合は1年生15.5%、2年生17.6%、3年生18.8%と、学年が上がるにつれてわずかに増加する。全体的には一定の割合を維持していることから、一部の生徒が塾を継続的に利用していることが推察される。

 高校生が現在通っている学習塾については、1位「河合塾(36.0%)」、2位「東進衛星予備校(22.1%)」、3位「東進ハイスクール(20.6%)」という結果となった。河合塾は対面授業、東進衛星予備校・東進ハイスクールは映像授業がおもな授業形態であり、それぞれ約40%程度を占めている。ペンマークは、経済産業省の調査から今後の学習塾業界では対面授業に加えてオンライン授業の両立が重要になると予想。高校生の学習塾選びにおいては、自分のペースで学習できる映像授業の需要が増えることが期待されるとしている。

《中川和佳》

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