8割超、地震・集中豪雨など不安…4割「対策せず」

 インテージは2023年8月28日、「防災意識に関する調査」の結果を公表した。地震、猛暑(高気温)、集中豪雨・大雨・暴風などの自然災害を不安に思うが、4割の家庭、特に単身世帯で防災対策がされていないことがあきらかになった。

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家庭での防災対策はしているか?
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 インテージは2023年8月28日、「防災意識に関する調査」の結果を公表した。地震、猛暑(高気温)、集中豪雨・大雨・暴風などの自然災害を不安に思うが、4割の家庭、特に単身世帯で防災対策がされていないことがあきらかになった。

 「防災意識に関する調査」は、2023年8月4日から9日の期間、日本全国の15~79歳の男女を対象にインターネットで実施した。有効回答数は5,000人。

 自然災害をはじめとしたさまざまな脅威に対する不安を質問したところ「地震」と回答した人がもっとも多く、「とても不安」「不安」「やや不安」を合わせて全体の85%という結果になった。ついで「猛暑(高気温)」82%、「集中豪雨・大雨・暴風」79%となった。また、「感染症や伝染病の爆発」73%もほかの自然災害を抑え上位に入り、新型コロナ感染拡大の脅威が、生活者の心に大きく影を落としていることがうかがえる。

 家庭での防災対策については、「防災対策をしている」人は47%、「防災対策をしていない」人は41%だった。単身世帯の68.0%で防災対策がされていない。

 家庭での年間の防災対策費用は、1人あたり2,051円となった。前年の1,851円より200円増えている。防災対策として備えている物の1位は「水」32%、2位「レトルト・インスタント食品」29%、3位以下にはペーパー類、乾電池、缶詰が続く。いわゆる「ローリングストック」として、日常の中に食料備蓄を取り込む習慣が根付いていることがわかる。また、避難所や家周辺の危険な場所を確認・家族で共有するという回答も1割以上あった。

 自治体の防災対策で強化を希望するものの最多は「水など備蓄倉庫の設置」51%だった。避難生活の物資類が1位になる一方、生活再建支援制度が4割近くとなるなど、短期の避難に必要な物資だけでなく、中・長期的なこと(被災後の生活を見越した対策)への要望も高く、災害を身近に感じていることがうかがえる。

 最後に、自然災害などの脅威に対する不安の変化を3年前と比較して尋ねた。トップは「猛暑(高気温)」で、不安が「とても強まった」「強まった」「やや強まった」合わせて64%となった。2位は「集中豪雨・大雨・暴風」54%だった。

《中川和佳》

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