熱中症、8/21-27の週間救急搬送…北海道が最多935人

 2023年8月21日~27日までの1週間に、熱中症で救急搬送された人は全国で7,424人だったことが総務省消防庁の救急搬送状況(速報値)からわかった。全国でもっとも救急搬送された人が多かったのは北海道の935人。北海道は前年同時期と比べ、899人も増加している。

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令和5年 熱中症による救急搬送状況(週別推移)
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 2023年8月21日~27日までの1週間に、熱中症で救急搬送された人は全国で7,424人だったことが総務省消防庁の救急搬送状況(速報値)からわかった。全国でもっとも救急搬送された人が多かったのは北海道の935人。北海道は前年同時期と比べ、899人も増加している。

 総務省消防庁が発表した速報値によると、8月21日~27日に熱中症で救急搬送された人は、全国で7,424人。前々週(8月7日~13日)は7,266人、前週(8月14日~20日)は7,360人と、7月に比べ減少していた救急搬送人数がまた徐々に増加傾向にある。8月27日までの1週間の速報値は、前年同時期の2,878人(確定値)と比較すると2.5倍以上となった。

 8月27日までの1週間の熱中症による救急搬送状況を都道府県別でみると、「北海道」935人がもっとも多く、「東京都」410人、「大阪府」379人、「兵庫県」342人、「愛知県」305人、「埼玉県」291人、「神奈川県」283人と続いている。全都道府県で前年同時期の搬送人数を上回っており、北海道では899人も増加する事態となっている。

 年齢区分別では、「高齢者(65歳以上)」が56.1%と半数を超え、ついで「成人」35.5%、「少年(7歳以上18歳未満)」8.1%の順に多かった。「乳幼児(生後28日以上7歳未満)」も27人救急搬送されている。

 搬送者のうち、初診時に死亡が確認されたのは7人(0.1%)、長期入院加療を要する「重症」と診断されたのは191人(2.6%)。発生場所は、「住居」42.3%が最多となり、ついで「道路」14.4%、道路工事現場・工場・作業所などの「仕事場」14.2%、競技場・各対象物の屋外駐車場・野外コンサート会場・駅の屋外ホームなどの「公衆(屋外)」11.2%と続いた。幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校・専門学校・大学などの「教育機関」は239人で3.2%だった。

 環境省の「熱中症予防情報サイト」では、全国の暑さ指数(実況と予測)と熱中症警戒アラートの情報を提供している。熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境になると予想される日の前日夕方、または当日早朝に都道府県ごと(北海道、鹿児島、沖縄は府県予報区単位)に発表される。

 前週の北海道のように、高気圧や台風などの影響で一部地域が例年になく酷暑化するケースもみられる。警戒アラートが発表されている日には、外出を控える、エアコンを使用するなど、熱中症の予防行動を積極的に取り入れてもらいたい。

《畑山望》

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