【中学受験】これからの入試に必須な「速読解力」をオンラインで無理なくトレーニング

 小学生が対象の「中学受験専門 速読解力講座」が開講された。中学入試を見据え、小学校1~4年生の早い段階から「速読解力」を磨く必要性について、SRJ新規事業開発室の佐藤壮夫氏と、執行役員 企画事業本部副本部長の安田哲氏に話を聞いた。

教育・受験 小学生
PR
SRJ企画事業本部長の安田哲氏(左)と新規事業開発室の佐藤壮夫氏(右)
SRJ企画事業本部長の安田哲氏(左)と新規事業開発室の佐藤壮夫氏(右) 全 10 枚 拡大写真

 中学入試に挑むうえで、正確に文章を読み解く「読解力」が必須のスキルになっているのは周知の事実。出題文が長く、複雑なものになってくる5、6年生になると「読解力」に加え「速いスピード」で読む力が試されるようになるが、この「速く正確に読み解く『速読解力』」の重要性については意外と知らない・実感していない保護者の方も多いのではないだろうか。

 25年以上にわたって速読メソッドを研究・展開するSRJ が小学生を対象とした「中学受験専門 速読解力講座」をオンラインで開講。中学入試を見据え、小学校1~4年生の早い段階から「速読解力」を磨く必要性について、同社新規事業開発室の佐藤壮夫氏と、執行役員 企画事業本部副本部長の安田哲氏に聞いた。

国語のみならず、他教科にも及ぶ出題文の長文・難解化

--近年の中学入試における「読解力」の重要性について教えてください。

安田氏:進学塾で長年受験指導に携わってきましたが、昨今の入試問題は国語に限らず、骨太の読解力が必要な問題が増えています。国語で出題される物語文や論説文では、精神的に成長をしていないと読みこなせないようなものが多く出題されるようになりました。文章内容も複雑で抽象度の高いものや、重たいテーマのもの、熟考する必要のあるものなどが出題されています。

 試験時間という制限がある中で、長い文章を読んで流れをつかみ、伏線も含め文脈を理解したうえで選択肢を絞り込む必要がありますし、ご存じの通り、難関校に限らず、記述問題を出題する学校はあります。そう考えると、速く正確に読み解く力があれば、見直しをする時間を確保できて解答の精度が上がるのはもちろん、記述問題にもじっくり取り組むことができます。

執行役員 企画事業本部副本部長の安田哲氏

--大学入試でも「速く正確に読む力」が求められています。

安田氏:2024年の大学共通テストでは80分で取り組む国語の総文字数が約2万4,000文字でした。これは平均的な読書スピードの毎分500字で、48分かかる計算です。6年後の大学入試時にはそれを読み解く力が求められる以上、中学入試の時点でも、より高い理解力と処理能力をもつお子さんに入学してほしいという意図が、学校側にあるのではないかと思います。なお、英語の共通テスト(リーディング)は約6,300語で、この20年間で約2倍の語数に増えています。

--実際の中学入試ではどのくらいの文字量の文章が出題されるのでしょうか。

安田氏:国語に関していえば、物語文と論説文、選択肢なども合わせ、問題を解くうえで読まなければいけない文字数は平均1万文字といわれています。もちろんそれより多く読ませるところも多く、市川中の国語は約1万6,000文字を超えています。浦和明の星中は、物語文と論説文を合わせると約1万7,000文字、麻布中や駒場東邦中は文章題1題で約1万1,000~1万2,000文字ですが、記述量が多いことでも知られています。

 これは国語に限った話ではなく、理科・社会においてもかつてのような一問一答式は少なくなりました。問題のリード文が長く、全体では約1万2,000文字を超える開成中の社会、文章中の条件を整理しながら解き進める麻布中の理科のように、データや資料を読み解き、聞かれていることに正確に答える能力はすべての教科において不可欠です。特に難関校では論理的に解く力が必要とされ、表面的な理解だけにとどまらず、必要な情報を読み取り、その場で考えをまとめて言語化できる読解力を身に付けなければ、入試に太刀打ちできないともいえるでしょう。

速く正確に読み解く「速読解力」が求められる

--長くかつ深い文章を速く正確に読み解くためには、どのようなことを意識すれば良いのでしょうか。

安田氏:我々が目指すのは、速読と読解の要素を兼ね備えた「速読解力」です。文章を速く読むことと、文章内容を正しく理解することを両立させるイメージです。

 速読解力においては、「読解力」という学力的な部分と、「処理能力」という能力的な部分とを分けて鍛えていくことも大事だと考えています。

 たとえば国語の読解の仕方や記述の書き方のような学力面に関しては、ある程度パターンがあり、そのフォームを身に付けることで一定のところまで伸ばすことができます。一方で、処理能力はその子の脳の使い方そのものといえます。認識力や判断力、短期記憶といった、基礎基盤がない子に受験カリキュラムを積みあげていこうとしても、やはり時間がかかります。そういう意味では低学年のうちから脳の働きのトレーニングをしておいた方が、学力の伸びの点で有利ですし、その後の学習にも余裕が出てくるのではないかと思います。

--オンラインで新しく開講する「中学受験専門 速読解力講座」について教えてください。

佐藤氏:「中学受験専門 速読解力講座」は、ご自宅にあるPCやタブレット端末にアプリを入れていただき、そのアプリを使ってトレーニングを進めていただく形の、オンライン完結型の講座になります。お子さまの学習履歴に基づいて、難易度やボリューム等、個別最適化されたトレーニングが自動展開されるようにプログラムされていて、1回30分ほどで学習を完了することができます。

 具体的なトレーニングとしては、目の筋肉を鍛えたり目の動かし方を訓練したりして「速読力」を伸ばすトレーニング、係り受けや指示語などの基礎や、文章全体の内容を把握する力などの「読解力」を伸ばすトレーニング、さらにそれらの土台となる短期記憶力や判断力、認識力などの「脳の力」を鍛えるトレーニングなどがあります。30分のトレーニングの中にそれらを織り交ぜることで、速くかつ正確に読める「速読解力」を底上げしていく構成になっています。

SRJ 新規事業開発室の佐藤壮夫氏

脳の働きを活用した速読解力メソッド

--長い文章に慣れていない子供は、速く読もうとすると途中を読み飛ばすなど、文字を目で追っているだけで内容が頭に入っていないこともあると思います。講座では速さと正確さをどう両立していくのでしょうか。

安田氏:「速読解力トレーニング」では、お子さまの読書速度に合わせたトレーニングで読む速度を向上させます。「眼筋トレーニング」といって、目の筋肉を鍛えて読むスピードをあげていくものや、書いてあることをパッと見ただけで理解する「視幅拡大トレーニング」「識幅拡大トレーニング」「識力拡大トレーニング」など、認識できる範囲を広げていきながら1回で読み取れる量を増やしていきます。読むスピードだけでなく、全体を俯瞰して見ることで解法やヒントが見えてくるような算数の図形問題などには、この「見るトレーニング」がモノを言います。

視線の動かし方など、「見る」トレーニングも

安田氏:「速解基礎」や「基礎的読解力」のトレーニングでは、短めの問題文を読んで設問に答える短文チェック問題で内容理解度が伴っているかを確認します。文章を正しく読むことができれば解ける問題を通じて、主語・述語、修飾・被修飾語など言葉と言葉の関係性や指示語、文章の構造がしっかり捉えられているかを確認します。また、定義を読み、それと合致する具体例を正しく選択する技能などを、スモールステップで身に付けます。文章を正しく読むために重要な力となってきますので、反復演習できるようになっています。

徐々に読解力を鍛えていく

安田氏:あわせて行うのが短期記憶力や判断力など、いわゆる脳の使い方の部分を鍛える「脳力トレーニング」です。複数枚のカードを3秒間見て覚えた後で裏返し、神経衰弱のように当てるトレーニング、表示されたひらがなの中に隠れている言葉を探すトレーニングなど、脳トレゲーム形式で頭をフル回転させます。この「脳力トレーニング」をゲーム形式で進められるのはアプリならではと言えるでしょう。

神経衰弱、ことばさがし などで脳力トレーニング

安田氏:また、より実践的なトレーニングとして、たくさんの文章に触れながら内容理解や要約の力を養うトレーニングや、入試や教科書でよく使われる約2,900語を収録した「語彙力トレーニング」、環境問題やSDGsなど理科・社会の時事問題を取り入れた「時事問題トレーニング」を揃えています。時事問題は2週間ごとに2本の内容をアップデートしており、理科や社会の学習にも役立つテーマを題材にしながら正誤問題や要旨問題を通じて読解の力を深めていきます。

時事問題のトレーニングもできる

低学年から速読解力を鍛えることが受験勉強の土台に

--速読解力講座でトレーニングを行うのに適した年齢はあるのでしょうか。

安田氏:トレーニングの効果に年齢差はありませんが、小5や小6になって受験勉強が本格化したころからトレーニングをするよりも、時間的にも余裕のある低学年の早い段階から、じっくり準備をしておくことをお勧めします。文章を速く読む力や処理能力は一朝一夕には身に付きません。なるべく早い段階で身に付けてほしい力です。理想は小3の夏ぐらいまでにトレーニングを終わらせておく。すると、新小4からの受験カリキュラムにスムーズに入っていけます。

--楽しみながら続けられる工夫について教えてください。

佐藤氏:小学校低学年のお子さんが楽しく、能動的にトレーニングに取り組めるように、ゲーミフィケーションを取り入れています。そのデザイナーである岸本好弘氏に監修いただきました。キャラクターがナビゲートしてくれたり、自分のアバターをつくってトレーニングをクリアしていくと着せ替えができるようになったり、対戦機能があったりと、モチベーションアップに繋がる仕組みを取り入れています。

--どのくらいの期間、トレーニングを続けることで効果を実感できるのでしょうか。

佐藤氏:読書速度の計測スピードが伸びたり、問題で以前より良いスコアが取れたりするなど、トレーニングの効果は回数を重ねれば重ねるほど感じられると思います。個人差はありますが、受講生データによるとだいたい4か月くらいから目の効果的な使い方に慣れ、10回20回と受講回数を重ねるごとに読書速度が向上していきます。

 学習効率があがったと実感できるようになるには最低でも1年は続けていただきたいです。2年続けることで速読解力が定着し、トレーニングが終了してから期間が経っても能力は維持できているというデータも出ています。途中で伸び悩む時期も訪れますが、じつはその間にいろいろな能力が蓄積されていて、ある時期からまた伸びてくるという傾向があるのも特徴です。

全国の受講生のアンケート結果

安田氏:子供の成績は比例式のようにあがるものではありません。勉強を始めたばかりの頃に伸び、その後、いわゆるスランプの時期を経てまたぐっと伸びる臨界期はやってきます。子供の学びの特性として繰り返すことが必要なのです。

速読解力だけでなく学習全般の相談ができるプランも

--サポート体制について教えてください。

佐藤氏:トレーニングを始めてしばらくは疑問点もいろいろと出てくると思いますので、入会後数か月は定期的なカウンセリングの場を設けています。それと同時にお子さまの状況や目標などを伺いながら、どのような形でトレーニングを進めていけば良いかもお話しします。

 私自身も15年ほど個別指導塾などで中学受験を目指されているさまざまな生徒さんを指導してきた経験がありますが、他にも私以上に中学受験に精通したインストラクターが数多く在籍しています。速読解力講座についてのアドバイスはもちろんですが、それ以外にもお子さまに合った塾の選び方や勉強の進め方をお伝えしたり、実際に通われている塾の成績表を見ながらの個別相談などができるプランもご用意しています。

 そのほかにも、保護者様向けに最新の中学受験情報や親子の関わり方などのお役立ちコンテンツを「アシスト動画」として毎月配信するなど、受験勉強を万全な状態で進められるようにサポートします。

--実際に受講されたお子さまや親御さんからはどのような声が届いていますか。

佐藤氏: 速読解力のトレーニングを受けて中学入試に挑まれたお子さまからは、「入試本番で時間が余るくらい余裕をもって解くことができた」「読むスピードだけではなく集中力や記憶力もあがって、模試の偏差値が10あがった」といったご報告をいただいています。保護者さまからも「ただ読むスピードがあがっただけではなくて、長い文章を読んで正確に理解し、正確な解答を書けるようになりました」「インストラクターの先生のサポートのおかげで休まずにトレーニングを続けられました」といったお声も頂戴していて、大変うれしい限りです。弊社が長年培ってきたノウハウを生かしながら、今まで以上に中学受験を目指されるご家庭のお力になれる存在になれたらと考えております。

「速読解力」を味方につけて、後悔のない受験を

--最後に「中学受験専門 速読解力講座」を検討されている親御さんにメッセージをお願いします。

佐藤氏:たくさんの文章を速く正確に読み解く力は、今後の入試でも変わらず高いレベルで求められていくことが予想されます。この「速読解力講座」では、その入試傾向にしっかりとついていけるだけの「速読力」と「読解力」の両方を養っていきます。これまでは全国の学習塾様に導入していただく形で講座を展開してまいりましたが、今回オンライン受講が可能になったことで、誰でも気軽に始められる環境が整いました。中学受験を考えられているご家庭にとって、この「速読解力講座」がスタンダードなものとして位置づけられるくらい認知度を上げていきたいと考えております。

 速読解力は大人になり社会に出てからも役に立つ重要な力です。本講座を通して、より多くの小学生の皆さんの「速く正確に読み解く力」が高まり、さらにはそれが社会全体にも広がっていってくれたら、大変嬉しく思います。

「読解力は大人になって社会に出てからも必要とされる重要な力」と佐藤氏

安田氏:せっかく中学受験を志すのであれば、悔いの残らないようにやってほしいと思っています。何年も塾に通って十分な実力をつけてきたのに、「試験時間が足りなくて見直しができなかった」「焦って解答欄を間違えた」「条件の読み飛ばしに気づかないまま突っ走っていってしまった」などの悔いを残してほしくない。

 中学受験をやり遂げたという経験はいずれ、「あのときあれだけ頑張れたんだから大丈夫」という大きな自信になってくれることでしょう。その経験ができるのは、中学受験に挑むという選択をした小学生にのみ与えられている特権です。そして、お子さんと苦楽を共にしながらの親御さんの伴走も、12歳の小さな戦士が挑む中学受験だからこその経験です。我々は「速読解力講座」を軸に、そんなふうに頑張っている親子にとって、やって良かったと心から思える中学受験のサポートができたらと思っています。

「悔いの残らない中学受験のために、『速読解力講座』は寄与できるはず」と安田氏

--ありがとうございました。


 低学年から受験を見据えた準備や塾通いがスタンダードになりつつある昨今、単なる知識の先取りや反復学習とはまったく異なるのが「速読解力講座」だ。子供の脳の回転速度をあげて、読むスピードはもちろん論理的に考えられる土台を低学年のうちに築いておくことができたら、いざ受験塾に入ってからの学びを得てさらにぐんぐん伸びていくのは間違いない。低学年のうちからしておくべきことがわからないという理由で通塾をさせるべきか否かを悩む前に、まずは「中学受験専門 速読解力講座」の受講を検討してみてほしい。

みんなの速読チャンネル「速読解力講座って知ってる?~速読解力講座のご紹介①~」
「中学受験専門 速読解力講座」について

《吉野清美》

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

+ 続きを読む

【注目の記事】

この記事の写真

/

特集