【大学受験2024】京大入学者、近畿勢2009年以降の最低値に

 SAPIX YOZEMI GROUPによる京大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「京大研究室」は2024年6月24日、2024京大入試状況「一般選抜 出身地別割合」を公表した。一般選抜志願者は例年近畿が最多だが、2024年度は一転、2009年度以降で最低となった。

教育・受験 高校生
京大研究室
京大研究室 全 2 枚 拡大写真

 SAPIX YOZEMI GROUPによる京大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「京大研究室」は2024年6月24日、2024京大入試状況「一般選抜 出身地別割合」を公表した。一般選抜志願者は例年近畿が最多だが、2024年度は一転、2009年度以降で最低となった。

 京都大学一般選抜における志願者の出身地別割合は、例年、地元近畿がもっとも高く、50%弱を占めている。ところが2024年度は、志願者数最多の大阪(1,298人)こそ増加したものの、兵庫(708人)や京都(691人)などで微減。近畿出身者全体では2.3%減と低下し、後期日程を廃止した2009年度以降でもっとも低い数値となった。

 一方、近年上昇傾向がみられるのが関東で、2024年度は2009年度以降の最高値を更新し、ほぼ2割を占有。2009年度の12.0%と比べると7.9%の上昇となった。東京(772人)や神奈川(266人)、埼玉(187人)はいずれも過去5年で最多の志願者が集まっている。

 入学者の割合も、おおむね志願者と同様の比率。2024年度の近畿は1.6%減で50%を下回り、2009年度以降で最低値となった。入学者数最多の大阪(450人)や京都(295人)は2023年度から微増。京都は過去5年でも最多となったが、それ以外はやや減少が目立った。また、これまでは志願者の割合が、「関東>中部」であるのに対し、入学者の割合は「中部>関東」となっていたが、2024年度は入学者でも関東が中部を上回った。

 出身地の割合は学部により異なり、例年、総合人間学部や文学部、理学部で近畿の割合が相対的に低い傾向がみられる。2024年度も、総合人間学部・文学部・理学部は近畿が低く、いずれも40%を下回った。一方、関東出身者は、総合人間学部33.6%、文学部23.8%で、他学部・学科と比べると多いことがわかった。

 例年、近畿の割合が高い傾向にあるのは、医学部医学科。2024年度は、前年度よりは減少したものの、67.3%と近畿出身者が3分の2以上を占めた。また関東は2019年度以来となる10%超で、過去10年で最高値を記録した。さらに医学部医学科は、学部別に志願者における近畿出身者の割合も最多。加えて、志願者の割合よりも入学者の割合が高くなっていることから、特に医学部医学科では近畿出身の力のある受験生が集まっているようすが推察できる。

 地元近畿は合格率でも優勢。中部も高い傾向にあるが、2024年度は前年度からの低下が目立ち、2009年度以降でもっとも低い合格率となった。一方、志願者が2番目に多い関東は他地域と比較すると合格率が低く、東京を中心に苦戦がうかがえる。ただし、全体の合格率と関東の合格率の差をみると、以前よりはその差が縮小しており、受験者層にやや変化が生じているとも考えられるという。

《川端珠紀》

【注目の記事】

この記事の写真

/

特集