【お詫びと訂正】初出時、一部の大学の情報に誤りがありました。訂正してお詫び申し上げます。
医学部医学科、特に私立大学の場合では、偏差値とともにその学費の高さが障壁となるケースも多い。駿台がまとめた2024年度私立大学医学部医学科の学納金情報(2025年9月10日時点)によると、全国の私立大学医学部医学科31校のうち、6年間の学費総額がもっとも高いのは川崎医科大学で4,550万円、もっとも安いのは国際医療福祉大学1,850万円で、2,800万円近くの開きがあることがわかる。
2024年度入学生医学部医学科学費一覧は、駿台が2025年9月10日時点のデータをもとに作成したもの。入学金や授業料、施設設備費などから6年間の総額を算出している。大学によっては、諸会費や委託徴収金などが別途必要な場合もある。
私立大学医学部の学費:6年間総額
6年間の学費総額を安い順にみていくと、次のようになる。
学費の安い私大医学部医学科 10大学
1 国際医療福祉大学 1,850万円
2 順天堂大学 2,080万円
3 関西医科大学 2,100万円
4 日本医科大学 2,200万円
5 慶應義塾大学 2,241万9,600円
6 東京慈恵会医科大学 2,250万円
7 自治医科大学 2,260万円
8 東邦大学 2,580万円
9 昭和医科大学 2,700万円
10 大阪医科薬科大学 2,841万円
一方、高い順にみていくと、以下のとおりとなる。
学費の高い私大医学部医学科 10大学
1 川崎医科大学 4,550万円
2 東京女子医科大学 4,534万円
3 金沢医科大学 3,950万円
4 帝京大学 3,937万2,000円
5 北里大学 3,890万円
6 福岡大学 3,760万円
7 兵庫医科大学 3,700万円
7 杏林大学 3,700万円
7 埼玉医科大学 3,700万円
10 獨協医科大学 3,660万円
学費の安い私大医学部医学科7位にランクインした自治医科大学は、入学者全員に費用全額が貸与され、卒業後の勤務条件を満たせば返還は免除される。このほか、入学時学業準備費の40万円も貸与される。私大医学部医学科の学費は高額であり、一般家庭にとってけして安くない金額だが、多くの大学で修学資金貸与制度があるほか、奨学金や特待制度なども設けられており、学費情報とあわせて検討してほしい。たとえば、産業医科大学では、学生納入金の一部(旧国立大学の学生納入金との差額にほぼ相当する額)を、入学から卒業するまでの間(8年を限度)貸与され、卒業後、貸与を受けた期間の1.5倍の期間、産業医等の返還免除対象職務に従事すると返還の義務が免除される。
なお、2025年度入学生から学費が改定される場合もあるため、本記事はあくまで参考とし、2025年度学費の詳細や最新情報については必ず各大学発行の募集要項などで確認してほしい。