【とっておきの私立中学校2025】大妻多摩中学校…「寛容と共生」の心をもって未来を切り拓く

 「中高6年間一貫教育を考える会」発行の中学受験情報誌『とっておきの私立中学校』と連携し、注目の私立中学校を紹介する本企画。本記事では、大妻多摩中学校を紹介する。

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5つの理科実験室で「“本物”に触れる体験」を充実させている
5つの理科実験室で「“本物”に触れる体験」を充実させている 全 5 枚 拡大写真

 2025年度の中学受験を目指すご家庭は、そろそろ第一志望校・併願校を決定する時期だろう。

 リセマムでは昨年に引き続き「中高6年間一貫教育を考える会」と連携し、お勧めの私立中学校をピックアップ。同会が発行する『とっておきの私立中学校』の中から抜粋して、注目校の魅力をお伝えしていく。

 本記事でご紹介するのは、大妻多摩中学校。東京都多摩市にある中高一貫の女子校だ。学校長・熊谷昌子先生からのメッセージの他、特色のある学び方、理系に強い理由等を紹介する。

教育理念

「自立自存」「寛容と共生」「地球感覚」

 大妻学院の創立者・大妻コタカは、「社会に貢献できる女性を育てたい」との思いから、教育を通じて女性の自立と社会進出を後押しするために学院の原点となる私塾を立ち上げ、現在の学院の前身となる高等女学校に発展させました。大妻多摩中学高等学校は学院の80周年記念事業の1つとして、1988年に高校が設立され、1994年に中学校も併設されて、中高一貫教育がスタートしました。大妻多摩では創立者の思いを受け継ぎ、予測困難な現代にあっても社会で活躍し、貢献できる人になれるよう、「自立自存」「寛容と共生」「地球感覚」という3つの教育理念を柱に「人間力」を育てています。

 「自立自在」とは、大妻コタカの言葉で、自分自身で主体的に考え、行動し、自らの未来を切り拓くことです。本校では今の時代に合った形で生徒の自立への道を手助けしています。しかし、その過程で自分1人では解決できない問題にも直面するはずです。そこで、他者を理解し、共に前進する「寛容と共生」の心を育て、多様化する社会の中で相互理解をすることを目指します。クラスの仲間を認め合うところからスタートし、入学当初から仲間作りを丁寧に行います。その関係性を学年全体、学校全体、さらに学外へと徐々に拡げ、社会に対する視野も拡げていきます。さらに、自分の世界を一歩踏み出して視野を広げ、 地球規模の問題に対応できる「地球感覚」を磨くことで、グローバルな視点で物事を考えられるようになります。グローバル社会を生き抜くためには、日本中、世界中の動向を知り、自分のこととして真剣に考えられるようにならなければなりません。本校では海外研修プログラムはもちろん、探究の授業などでも研究、発表の場を設けて取り組みます。中1・中2で種を蒔き、中3・高1でその芽を成長させ、高2と高3で夢に向かって挑戦できるよう段階を踏んで、未来のために必要となる「生きる力」を育てています。

大妻多摩中学高等学校 校長 熊谷昌子先生
知りたい!大妻多摩の魅力

どういう学び方をするの?

 「SGL」と名付けられた以下の3つのプログラムを軸に教育を展開しています。

S:Science Education=科学教育プログラム

 自然や実験など「“本物”に触れる体験」を充実させることで、科学的探究心を育てます。用途別に理科実験室が5つあり、実験器具は1人1台常設。全員が白衣を購入し、中1から水素の発生実験やアンモニアの噴水実験、高校では豚の胎児の解剖や遺伝子組換え実験など、数多くの実験を実践します。理論を押しつけるのではなく、体感することで理科科目への関心を育てます。また数学でも、数学の社会での適用例を学び、数学の理論を身近に感じることで理解を深めるという授業を展開します。本校の科学教育プログラムでは実感・体感を重要視しています。

G:Global Education=国際教育プログラム

 4技能を育成して、実践的な英語教育により英語力を鍛えるだけでなく、国際的な視野をもつ生徒を育てます。他国の人と英語を通じてコミュニケーションを取れる能力だけでなく、他国の歴史や文化を尊重し(寛容と共生)、日本の歴史・文化・政治・経済について発信を行い、他国の人たちと問題解決を図れる人材の育成を行います。(地球感覚)

L:Liberal Arts Education=教養教育プログラム

 さまざまな学問領域を自由に学び、幅広い知識や自由に物事を考える技を身に付けます。道徳の授業やHR、修学旅行や課外活動、特別プログラムなどを通じて教養を深めます。具体的には人間力の向上・自己理解・ロジカルシンキング・日本文化理解の4つを柱とした教養教育を実践しています。

公式Instagram

大妻多摩が理系に強いヒミツ! リケジョが多いのはなぜ?

 大妻多摩中学校は1994年の設立以来、理系に占める割合は35%以上を維持しています。最近「リケジョ」や「大学の理系学部の女子枠」などという言葉がよく聞かれるようになりましたが、そのような言葉が存在するずっと前から、大妻多摩では理系を選択する生徒が多いのです。昨年の卒業生はついに理系の割合が51%になり、5割を越えました。

 理系が多い理由としては、(1)5つある理科実験室で中1から高3まで実験をし続ける、(2)数学の原理が社会でどのように実践されているのかを体感出来る授業がある、(3)英語が得意な生徒が理系を選択する傾向が強い、といった特徴が挙げられます。

 5つの理科実験室では、実験器具が充実しており、双眼実体顕微鏡・光学顕微鏡・解剖顕微鏡・偏光顕微鏡の4種類の顕微鏡が1人1台あります。実験実習も豊富で、中学ではキャンパス内の植物の観察・分類やアンモニアの噴水実験、高校ではバナナのDNA抽出や鶏の脳・豚の目の解剖などを行います。希望者は夏休みを利用して大学レベルの遺伝子組換え実験も行います。

 また英語が得意な生徒が理系を積極的に選択することもあり、英語=文系という固定観念に縛られず、英語を自分の進路選択の1つのツールとして考える生徒が多いことも特徴的です。

 もともと算数や理科が得意な受験生が多いわけではありませんが、大妻多摩の6年間の教育プログラムの結果、理系を選択する生徒が伝統的に多くなっています。

公式LINE

学校概要

所在地:東京都多摩市唐木田2-7-1
アクセス:小田急多摩線「唐木田駅」徒歩7分
電話番号:042-372-9113

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《編集部》

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