メディア「大学パワーランキング」を運営するポップコーンは、「国内大学の学生数増加ランキング」を発表した。京都芸術大学が首位を獲得し、通信教育部の在籍者が1年間で約1,500名増加、総学生数は2万3,000名を突破した。
調査は、文部科学省「学校基本調査」および各大学が公表する統計年報・公式サイトの学生数データを用い、2023年度と2024年度を比較し、学生数や増加数・増加率を調べた。調査手法は、公開資料・大学公式情報・政府発表・学術文献を用いたデスクトップリサーチ。調査時期は2025年4月~7月。
第1位の京都芸術大学は、オンライン授業の拡充や定員拡大、新コース開設が要因となり、芸術系大学として国内最大規模へと成長している。
第2位には東京通信大学がランクイン。2018年に開学した同校は、完全オンライン型の特徴を生かし、社会人の学び直し需要を取り込んでいる。2024年度の在籍者数は前年比約18.5%増の5,964名に達し、柔軟なカリキュラムと知名度向上が成長を後押ししている。
第3位は立命館大学で、2024年度の在籍者数は3万8,657名と前年度比725名増となった。大阪いばらきキャンパスをはじめとする多キャンパス展開や学部新設による定員拡大が堅調に機能し、私立大学の中でも早稲田大学に次ぐ規模を維持している。
4位以下では、社会人向け通信教育が伸びた産業能率大学(4位)、海外留学生の回復で過去最多を更新した立命館アジア太平洋大学〈APU〉(5位)、医療系新学部の開設効果が表れた国際医療福祉大学(6位)が続いた。
さらに、看護・医療学部の拡充で約24%もの大幅増を記録した修文大学(7位)、約7万人規模を維持しつつ微増した日本大学(8位)、通信教育課程が伸びた法政大学(9位)、看護系学部新設で約10%増の東都大学(10位)が名を連ねている。
それぞれが通信制拡大、医療人材需要、留学生回復など多様な要因で学生数を伸ばしており、少子化の逆風下でも大学ごとの特色を生かした増加策が功を奏した形となっている。
ポップコーンは今後も独自調査とオープンデータを組み合わせた学術・教育分野の調査レポートを継続的に発表し、日本国内の研究力可視化を推進していくという。
◆2023年~2024年 学生数増加ランキングTOP10
1位:京都芸術大学
2位:東京通信大学
3位:立命館大学
4位:法政大学
5位:産業能率大学
6位:立命館アジア太平洋大学(APU)
7位:国際医療福祉大学
8位:修文大学
9位:東都大学
10位:日本大学