2026年度の中学受験を目指すご家庭は、そろそろ第一志望校・併願校を決定する時期だろう。
リセマムでは一昨年・昨年に引き続き「中高6年間一貫教育を考える会」と連携し、お勧めの私立中学校をピックアップ。同会が発行する『とっておきの私立中学校』の中から抜粋して、注目校の魅力をお伝えしていく。
本記事でご紹介するのは、東京家政学院中学校。東京都千代田区にある中高一貫の女子校だ。学校長・佐野金吾先生からのメッセージのほか、特色のある学び方、多彩な体験活動等を紹介する。
建学の精神
KVA spirit(社会で活躍する自立した女性の育成)
子供から大人への成長の過渡期、心身の成長の激しい中高時代。6年間の学校生活の中で、じっくりと時間をかけて身に付けてほしいのは「確かな学力」と「豊かな人間性」です。少人数を基本とした学習集団で「個別最適な学び」を重視し、より深く、確かな学びができる環境を整えています。親しい仲間とお互いに「わかる喜び、できる喜び」を分かちあう「協働的な学び」を大切にしています。
また、宿泊行事や文化祭・体育祭など、心わくわくする感動体験を共有し、楽しい思い出をつくり、委員会やクラブ活動で他者への気遣いや得意分野に熱中する体験を積みます。学校周辺の企業や地域の関わり、里山における探究学習などから自分にできるSDGs貢献に気付いていきます。
建学の精神である、K(知識)、V(徳性)、A(技術)を育み、そしてそれを社会のために貢献できる自立した女性の育成を目指しています。
親しい仲間と夢を語り、希望を語り、ワクワクする時間をもつことは、成長期の中学生にとっては何よりも大切にしたいと考えています。本校で、信頼できる仲間と楽しく学び、充実した学校生活を体験してください。


社会力を育てる SDGsプログラム
世界的課題を自分ごとで捉え、解決に向けて行動できるようになるためにも、実践的なSDGsプログラムを全学年で取り組んでいます。中1・2では、縦割りチームを作って、千代田区内の企業や社会人に取材し、働く思いや地域愛を掘り起こし、ポスター制作します。ボードゲームやカードゲームを使って、楽しみながらもSDGs問題に深く入り込み、知識を楽しく学ぶようゲーム手法を活用した活動も毎年取り入れています。
SDGs探究として、中3では「SDGsクリエイティブプロジェクト」を行い、SDGsローカルアクションへの取り組みをしている企業や人に取材して記事をつくり、動画を作ったりプレゼンしたりします。高1では「SDGsエキスパート探究」として、SDGs17の目標を衣・食・住(家政学)と関連付けて専門的に深く掘り下げる探究活動をします。高2では「SDGsジグソー探究」として、グループごとに高1で取り組んだテーマを持ち寄り、新たに自由テーマを設定して論文制作に挑みます。
また、全学年が参加して1年間の探究活動の成果を報告する「全校プレゼン大会(GPA)」も開かれます。校内投票、外部機関の審査を経て、優れたプレゼンには賞が贈られます。実践的、体系的な学びを通して、情報収集や資料作成のスキルも付け、答えのない問いに向き合う機会を多く設定しています。


豊かさを学ぶ多彩な体験活動
他者を思いやる豊かな心を育み、品性や芸術感性、感謝の心なども自然と培われていく多彩な体験活動を重視しています。
中1~高3までは花道(大和花道)と茶道(裏千家)を課外活動で学びます。課外活動の講習を3年受講すると初級の資格を、6年間修了時には花道は准教授の許状を、茶道は中級の資格を取得できます。
被服では中1でかっぽう着、中2でハーフパンツ、中3で指編みタワシを制作します。最後まで自分の力で完成させ、作品を身に付けての調理実習で生活力と自信が養われます。そして、そのかっぽう着を身に付けた調理実習では、2~3作品をグループで協力して同時並行で調理します。そしてその成果を長期休暇中には家族のために腕をふるう宿題も出ますので、家庭でも成長を感じていただけることでしょう。
なお、生徒の活躍はインスタをぜひチェックしてください。
体験を重視した学び政策甲子園で全国大会2位と3位に入賞!
昨年行われた、第2回全国高校生政策甲子園の設定テーマ部門で文部科学大臣賞、自由設定部門で優秀賞を受賞しました。書類審査、東日本予選大会、決勝大会によるコンテストを勝ち抜いた生徒たちは、普段のグループワーク授業やプレゼン、探究活動で取り組んできたことを生かすことができたとのこと。日本の未来を照らす政策につながったのではないでしょうか。

徹底した学びのサポート
学びの習慣は、一生モノ。中高生のうちに自ら学ぶ習慣をつけるために学びのサポート体制を整えています。
中1・2では、本校オリジナルのドリルを自宅で学習します。得意・不得意にかかわらず5教科を満遍なく学習できるように1教科10分程度で取り組むことができ、基礎学力が身に付きます。そして、1人1台のiPadを活用し、学習記録の蓄積や授業課題のプリント、動画配信、共同編集など日常の学びの中で効率的に学習できるツールとして使っています。
2025年度からは、新たに自習室を設置し、チューターによる放課後学習支援がスタートしています。東京家政学院には安心して学べる学習環境が整っています。

学校概要
所在地:東京都千代田区三番町22番地
アクセス:JR・東京メトロ・都営線「市ヶ谷駅」徒歩8分
東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」5番出口より徒歩8分
電話番号:03-3262-2559