入試本番まであと数か月。2026年度の中学入試に向けて、志望校を決め、スケジュールを整える大切な時期を迎えている。
志望校合格を引き寄せるために、秋から冬にかけて取り組む定番の教材、過去問題集。おもに首都圏の中学入試過去問題集を取り扱う出版社として、知名度も信頼度も高い声の教育社より発売中の過去問題集の出庫状況から、注目の男子校・ねらい目校を探る。
過去問出庫率前年比較(男子校編)
3年間の出庫率(前年比)を見ていくと、1位の芝が前年比107.1%に。偏差値のわりに、近年は受験しやすいイメージが人気の理由と考えられる。昨年品切れとなった佼成学園は今年もさらに増えて2位。3位の東京都市大は、2026年度入試より募集形式が変更され1類、2類を廃止したため、出願しやすくなり注目度が上がったと考えられる。
過去問出庫率前年比較<男子校編>TOP10
数字の見方例:校名 一昨年110%→昨年100%→今年95%
1位 芝 99.0% → 93.1% →107.1%
2位 佼成学園 101.6% →*128.3% →106.0%
3位 東京都市大 99.6% → 93.9% →105.8%
4位 攻玉社 96.8% → 98.6% → 105.2%
5位 城北埼玉 93.0% → 91.9% → 104.5%
6位 武蔵 91.9% → 94.0% → 103.9%
6位 足立学園 106.9% → *115.1% → 103.9%
8位 本郷 94.0% → 107.3% → 103.2%
9位 早稲田大高等学院 92.9% → 91.9% → 101.4%
10位 京華 105.6% → 96.0% → 101.2%
*版元品切れ(今年は品切れなし)
YouTube「声教チャンネル」に自ら出演し、各種学校説明会などの講演や相談員としても引っ張りだこの声の教育社 三谷氏と後藤氏は、「出庫率1位となった芝は、昨年の出庫率が93.1%と低めだったことも要因であり、昨年の佼成学園や日本学園のように急に難化するパターンではない。出題内容が極端に難しくなるわけではなく、動きは大きく変わっていない。」と男子校の動きを分析した。過去問の出庫率から、ねらい目と考えられる学校のランキングや各学校の注目の理由など詳しい解説は、YouTube動画で視聴できる。
10代の貴重な6年間を過ごす学校選び。ぜひ過去問の売れ行きや、気になる学校の出題傾向も参考にしていただきたい。
◆声の教育社 三谷氏 プロフィール
学生時代から塾講師を始め、教室長・受験対策部長として約20年の指導を経験したのち、2000年に声の教育社へ入社。以来、学校担当として年間のべ100校以上の中高を訪問し続けている。中学受験業界の著名人が講師を務めることで知られる「首都圏模試センター保護者会」をはじめ、「東京私学経営者協議会」「神奈川私立中学広報会議」「安田教育研究所主催セミナー」など、多くの講演活動も行っており、「よみうり進学メディア」「塾ジャーナル」ほかでの執筆も多数。私学や塾のオモテだけでなくウラ情報にも精通しているが、家にテレビがないためやや世情には疎い。
◆声の教育社 後藤氏 プロフィール
塾講師を10年経験したのち、声の教育社へ編集者として入社。現在は渉外業務を中心に、講演会や動画授業の講師も務める。編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を10年以上過ごす。保護者として息子の中学受験も経験。三度の飯より過去問が好き。
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