地域・教育魅力化プラットフォームは、延べ約34万人の高校生を対象とした調査の分析結果を公表した。地域みらい留学(中学生が地元を離れ、全国各地の公立高校に進学する国内留学プログラム)に地元から進学した生徒は、論理的思考力や多角的に考える力といった非認知能力および自己肯定感に関する成長の幅が全国平均を上回る傾向にあることが明らかになった。
地域みらい留学は、中学生が住んでいる都道府県の枠を超え、離島や中山間地域といった地方の公立高校に3年間進学する国内留学プログラムである。地域みらい留学校では、県外から留学した生徒(以下、地域みらい留学生)と地元から進学した生徒(以下、地元進学生)が共に学んでいる。全国の公立高校173校(2025年10月現在)が参画しており、累計で4,000人以上の留学生を輩出している。
調査対象期間は2022年度から2024年度。公立・私立あわせて45都道府県367校、延べ約34万6,000人の高校生(2024年度は358校、約12万人)を対象に、同財団が三菱UFJリサーチ&コンサルティングと共同開発した「高校魅力化評価システム」を用いたアンケート調査を実施した。調査項目は全88問で、「学習活動」「学習環境」「生徒の資質・能力」別に「主体性」「協働性」「探究性」「社会性」にまつわる問を設定している。
高校3年間の成長の変化については、同一母集団の比較が可能な約7万人のデータを用いて分析。比較対象は、地域みらい留学校とそれ以外を含む全国平均とした。
分析の結果、地域みらい留学校の地元進学生には、論理的思考力や多面的・多角的に考える力などの非認知能力、および自己肯定感に関する項目で、全国平均を上回る伸びが確認された。
たとえば、「複雑な問題を順序立てて考えるのが得意だ」と回答した割合は、全国平均で+6.1ポイントだったのに対し、地域みらい留学校の地元進学生では+11.4ポイントと、もっとも大きな伸びが見られた。
また、「自分には良いところがある(+10.9ポイント)」「多くの立場から考えようとする(+10.3ポイント)」といった項目においても、全国平均を上回る伸びが確認されている。さらに、「勉強した内容を実際に応用する」「自分の意見を発表するのが得意」といった応用力や発信力に関する項目でも、地域みらい留学校に通う地元進学生の3年間での伸びが全国平均より大きい傾向が見られた。
同団体では、地域をフィールドとした学びや多様な人との関わりを通じた経験が、生徒の非認知能力の成長と関連している可能性を示唆するものと分析している。

