「達成度テスト導入」と「センター試験廃止」高校の4割が反対…ベネッセ調査
ベネッセコーポレーションは1月23日、高大接続に関する調査結果の速報を公表した。大学入試改革について、共通学力試験に多面的な評価を加える選抜に対しては高校、大学とも6割が賛成とした一方、創設が検討されている「達成度テスト」は高校の4割が反対だった。
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
「共通入試を基礎とした上で各大学が多面的な評価を加えて実施する入学者選抜」は、高校63.0%、大学60.7%が「賛成」と回答した。「現在のセンター試験の廃止」については、大学が「賛成」(26.8%)、「反対」(28.8%)と意見が二分したのに対し、高校は「反対」(41.6%)が「賛成」(19.6%)を大きく上回った。特に国公立大学や難関私立大学への進学者が多い高校では、反対が過半数を超え、否定的な意見が多い結果となった。
基礎レベルと発展レベル2種類の「達成度テスト」の導入についても、大学が「反対」(24.9%)より「賛成」(37.4%)の方が多かったのに対し、高校は「反対」(41.4%)が「賛成」(27.2%)を上回った。「達成度テストの複数回受験」でも、高校は「賛成」(31.8%)より「反対」(40.6%)が多く、特に進学校の反対率は57.5%と高い割合を示した。高校側からは、行事や部活動への影響、学習がテスト・受験対策中心に偏ることなどを懸念する声が多かったという。
一方、「達成度テスト(基礎レベル)」の推薦・AO入試への活用については、高校、大学とも「賛成」が半数近くを占め、「反対」を上回った。
「大学入試を改革すれば高校生はもっと積極的に学習に取り組むだろう」という問いに対しては、高校、大学とも「そう思う」(高校48.4%、大学34.9%)よりも、「そう思わない」(高校51.1%、大学64.0%)の比率が高く、特に大学でその傾向が顕著にみられた。「大学での進級や卒業の認定基準をもっと厳しくした方がよい」という設問では、高校の79.6%、大学の72.2%が「そう思う」とした。
調査は、ベネッセ教育総合研究所が2013年11月~12月、全国の高校の校長1,228人と大学の学科長2,015人を対象に郵送で実施した。
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