電通が仕掛けた「アクティブラーニング」研究所、その目的は?
アクティブラーニングとは何か。電通の蓄積、アイデア・発想力が結集した「電通総研アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所」所長を務める倉成英俊と、キリーロバ・ナージャ氏に、話を聞いた。「受けてみたかった」新しい授業の試みが、ここにある。
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
--今後展開予定の「変な宿題」について教えてください。
倉成氏:「変な宿題」とは、たとえば、「3時間あげます。人生でやりたかったけどやってなかったことをやってきてください」といった、何でもありの質問を生徒に投げ、後ほど発表してもらうという授業です。僕が発案者となり、これまでに国内外で展開してきました。
中国の復旦大学で行った際は、「今までやったことがないことを初体験してきてください」というテーマで盛り上がりました。男女で服を入れ替えてみたり、おしゃべりな人が一日黙っていたり、実にさまざまな初体験がありました。
また、佐賀大学では「3時間で、人生でやりたかったけどやってなかったことをやってきてください」というテーマで「変な宿題」を実施しました。結果、「キャンパス内で許可をとって木登り」「押し入れで3時間寝てきた」といった、さまざまな体験が報告されました。学生からは、「締め切りってすごい。これからは自分に締め切りを設けて、色々挑戦してみたい」という意見が出ましたね。
これらの宿題には、すべて裏テーマがあります。たとえば復旦大学の裏テーマは「ギャップをつくる」こと、佐賀大学は「身の回りのことに気付き、応用する」ことでした。いずれも、クリエーティブにつながるスキルを養う力を身に着けるのが目的です。
全国には、興味深い、ユニークな伝説の授業というのがたくさんあり、それらの情報を大量に収集し、研究しています。研究所では電通ならではのリサーチ能力と異種業種との連携を生かし、教育現場と企業とのハブ的な役割を担っていきたいと思います。
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