5歳児から小学校低学年の教育課程の方向性、「学びの部屋」設置…都教委が中間報告
東京都教育委員会は2018年10月11日、「5歳児から小学校低学年をひとまとまりにした教育課程の方向性について 中間報告」を公表した。就学前教育と小学校教育との円滑な接続を図るため、保育室と教室の橋渡しの役割を果たす「学びの部屋(仮)」を設置するなどとした。
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東京都教育委員会は、就学前教育と小学校教育との一層の円滑な接続を図るための教育課程の研究・開発を行うことを目的に、「幼小の一層の円滑な接続を図るための教育課程の研究・開発委員会」を設置。5歳児から小学校低学年をひとまとまりとした教育課程の方向性について、学識経験者らによる検討を行った。
5歳児から小学校低学年をひとまとまりとした教育課程では、「指導内容」「指導時期」「指導方法および指導体制」「指導時間」の4つの柱から方向性を検討。「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として示された10項目の中から「文字・言葉」「数量・図形」「自然」を核とすることや、幼稚園教員と小学校教員による複数指導体制が望ましく、それぞれの役割分担を明確にして指導することなどが示された。
小学校の生活のきまりや学習の仕方などは就学前施設と大きく異なることから、幼児・児童の不安や戸惑いを和らげ、5歳児から小学校低学年をひとまとまりとした教育課程を効果的に実践するために、保育室と教育の橋渡しの役割を果たす「学びの部屋(仮)」を設置するという。
教材・教具については、就学前教育と小学校教育との校種を超えて、より幼児・児童の実態に応じた指導を行うことができるよう工夫する必要があるとし、指導内容や時期に応じて、就学前教育と小学校教育の教材・教具を使い分ける。また、指導内容や教員の必要性などに応じて、就学前教育と小学校教育の橋渡しとなる新たな教材・教具の開発を検討するとしている。
今後は、幼児・児童の活動や学習・生活の状況、教員の指導状況、保護者の意識について調査を行い、その結果を踏まえて具体的な教育課程の参考例の作成や、成果の発信の具体的な方策について検討する必要があるという。
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