令和元年の夏休みに「自ら学ぶ回路」を育む体感旅行へ

 旅行を通して成長する親子で学べる「旅育」体験で人気を集めているのが、JR東海ツアーズの「親子で行く修学旅行」だ。

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JR東海ツアーズ「親子で行く修学旅行」
JR東海ツアーズ「親子で行く修学旅行」 全 9 枚 拡大写真
 お子さんの視野を広げるために“体験”を重視する家庭が増えている。文部科学省も、「直接体験の減少や、体験の内容のバランスを欠いた状況により、子どもたちの豊かな成長にとって負の影響を及ぼしていることが懸念され、子どもたちの多様な体験活動の充実を図る必要性が指摘されている。」とし、学校、家庭、地域それぞれの場における体験活動を推進している。

 旅行を通して成長する親子で学べる「旅育」体験で人気を集めているのが、JR東海ツアーズの「親子で行く修学旅行」(京都奈良)だ。2013年の開始から回を重ねるごとに人気を高め、5回以上参加しているリピーターもいるという。祖父母も一緒に参加されることも多く、お孫さんとの旅行を楽しむこともできる。

 中学生以下の子どもと引率する大人を対象とする「親子で行く修学旅行」は、文部科学省、国土交通省、京都市、京都市観光協会、奈良県、奈良市観光協会の協力のもとに実施され、地域文化財総合活用推進事業の一貫としても支援を受けている。地元の協力もあり、東京・品川出発の往復交通費、1泊2日食事付き(京都3食・奈良4食)・観光付き・体験付きで、中学生以下3万円、大人でも4万円を切るお手軽な料金設定も嬉しい。

 学習、受験、子育て関連の著書も多い中学受験情報局の小川大介先生は、子ども時代の記憶が鮮明に蘇る理由は「子どもが『五感で学ぶ』力をもっているからです」と言う。また「車窓の移り変わりを眺めながら鉄道で移動することも、五感の学びです。高山の連なりを抜けると平野が広がり、川を越え、また山を抜けるようすを眺めたあとに、歴史の現地で講話を聞き、文化体験をするうちに、時間と空間、人の営みがつながり合っていきます。親子でへぇ~と顔を見合わせたり、感じ方の違いに気付いたり、親子参加の旅ならではの楽しみも加わります。そして、こうした学びの体験そのものが、子どもたちがもつ『自ら学ぶ回路』を刺激し、今後の学びに繋がっていくというところに、このツアーの一番の価値があるように思います。」と同ツアーについて話してくれた。

令和元年の夏休みに「親子で行く修学旅行」



日本の伝統・歴史・文化の都「京都」


・1日目
 京都大学総合博物館/北野天満宮(出発日により異なる)
 金閣寺
 河村能舞台「能楽おもしろ講座」
 本能寺

・2日目
 建仁寺塔頭 禅居庵(座禅体験)
 銀閣寺・哲学の道界隈でフリータイム
 壬生寺
 京都タワー

美しい国、日本のはじまり「奈良」


・1日目
 石舞台古墳
 飛鳥資料館
 キトラ古墳壁画体験館・四神の館(富本銭作り体験)
 平城宮跡歴史公園/海龍王寺・時間外拝観(出発日により異なる)

・2日目
 奈良公園(鹿寄せ見学)
 鹿苑
 春日大社
 薬師寺(写経体験)

「親子で行く修学旅行」夏のツアーの詳細ページへ
 「親子で行く修学旅行」の魅力は、ツアーならではの「体験」と「特別授業」で教科書だけではわからない生きた歴史を学べること。歴史上の重要な出来事が起きた場の空気を感じながら貴重な文化遺産を間近で見たり触れたり、僧侶による法話を聞いたり、またさまざまな体験を通して親子で楽しみながら学ぶことができる。お子さんはもとより、親御さんの好奇心も刺激し、子ども時代の記憶を呼び戻すことで、おのずと親子の会話が弾んでいく。

 過去の奈良ツアーから、「体験」と「特別授業」を紹介する。なお、同ツアーは実施時期によりコースが異なり、下記より2019年夏休みに訪れるのは、石舞台古墳と奈良公園、海龍王寺(出発日により異なる)の予定だ。

親子で行く修学旅行<体験>



喜光寺でいろは写経体験



 行基が東大寺大仏造立の布教活動の拠点とし、また大仏殿の参考にしたという伝承から「試みの大仏殿」として知られる喜光寺では、ユーモアたっぷりな僧侶のお話に終始笑いに包まれ和やかな雰囲気に。喜光寺では参拝したあとに「いろは写経」体験を行った。写経は墨をすることから始める。写経が始まると、静寂に包まれた会場で、大人も子どもも一心に筆を進めていた。誰かを思い、集中することで脳が活性化する効果もあるという。喜光寺には、学校単位で体験に訪れる児童生徒も多く、グローバル教育で有名な中高一貫校も体験に訪れるという。

喜光寺でいろは写経体験

元興寺で古代瓦の拓本体験



 世界遺産「元興寺」は、日本で最初の本格的寺院である飛鳥寺が平城遷都にともない移築されたお寺で、今も飛鳥寺時代の瓦が残っている。このツアー独自の特別授業として、元興寺では古代瓦の拓本体験が人気だ。1,300年以上前の瓦に実際に触れて、その模様を紙に写しとる「拓本」という貴重な体験に、大人も子どもも真剣そのもの。出来上がった拓本は、持ち帰ることができる。

元興寺で古代瓦の拓本体験

平宗奈良店で柿の葉ずし作り体験



 平宗(ひらそう)奈良店では、柿の葉ずし作り体験を行った。奈良の特産品でもある柿は、この旅の行程でもあちこちで目につき、気になっていた参加者も多い。その柿の畑で葉を収穫する作業から柿の葉ずし作りまでをビデオで学んだあと、いよいよ柿の葉ずし作りに挑戦。鯖と鮭のすしを柿の葉で包み、計8個を箱につめてお土産に持ち帰る。

平宗奈良店で柿の葉ずし作り体験

談山神社で蹴鞠体験



 談山神社では、中大兄皇子と藤原鎌足との出会いのきっかけといわれる「蹴鞠」を体験。ボールのようには弾まない鞠に苦労しながらも参加者から歓声が上がった。サッカーをやっているという小学生は「サッカーボールと動きが違い難しかった」と語っていた。こうした楽しい体験も交えることで、参加者たちのこの旅の記憶が、より色濃くなっていく。

談山神社で蹴鞠体験

奈良公園「鹿寄せ」で鹿と触れ合い



 奈良と聞くと鹿を思い浮かべる方も多い。1,300頭(2019年5月現在)もの野生の国の天然記念物「奈良のシカ」がいる奈良公園での鹿寄せは、子どもたちにとって目玉イベントのひとつだ。ナチュラルホルンの音に反応して鹿たちが集まってくるようすは圧巻で、子どもたちは大はしゃぎ。五感を使った動物との触れ合いは、子どもたちの感性を広げてくれるのではないだろうか。

奈良公園「鹿寄せ」で鹿と触れ合い

親子で行く修学旅行<特別授業>



興福寺で僧侶による特別授業



 法相宗 大本山 興福寺では僧侶より、東金堂本尊である薬師如来像とその周囲に安置された日光菩薩・月光菩薩、十二神将、四天王の説明を受ける。僧侶が特別授業をしてくださるのもこのツアーの特長のひとつだ。四天王の名前の覚え方の説明には、親子とも真剣に耳を傾けていた。

興福寺で僧侶による特別授業

留学の安全祈願で有名な「海龍王寺」で時間外拝観



 隅寺(すみでら)の別称をもつ「海龍王寺」は、遣唐使として唐に渡った玄ぼう(ぼう=日へんに方)が735年に無事に戻り初代住持となったことに由来し、留学や旅行の安全祈願のお寺として知られる。「海龍王寺」に到着したのは日没後の17時過ぎ。街灯のない境内を月明かりとスマートフォンの光を頼りに本堂に向かう。都会ではなかなか経験することのできない暗闇を歩くことは、子どもたちにとってはワクワクする冒険だ。本堂では住職が、奈良時代に玄ぼうが行っていた深夜の祈祷について説明する。参加者が絵馬に願い事を書き終えると、暗闇に和蝋燭を灯し、ご祈祷。荘厳な雰囲気の中で行われた祈祷では、子どもたちは物音一つたてることなく蝋燭の火を見つめ、お経に耳を傾けていた。

留学の安全祈願で有名な「海龍王寺」で時間外拝観

石舞台古墳でボランディアによる特別ガイド



 石舞台古墳では、実際に中に入り、ボランディアガイドより説明を受ける。「77トンの石が3キロ先の山から運ばれた」と本で読んでもその実感は湧きにくい。目の前に、巨大な石が積み上げられている現実を見た参加者からは、「大きい!」「すごい!」という歓声が上がっていた。

石舞台古墳でボランディアによる特別ガイド
「親子で行く修学旅行」夏のツアーの詳細ページへ
 ツアー主催者、特別授業の先生方の、子どもたちへの想いがぎっしりと詰まった「親子で行く修学旅行」に、参加者は何を感じ取ったのだろうか。親子の時間が比較的とりやすい夏休みに、一緒に学び体験して好奇心を刺激する、こうしたツアーに参加してみるのはいかがだろうか。体験と学び、歴史、観光、親子のコミュニケーションと、盛りだくさんのJR東海ツアーズ「親子で行く修学旅行」。旅での経験は子どもたちの心に刻まれ、今後の豊かな成長につながっていくことだろう。

 この記事は、2017年7月と2018年12月の奈良ツアー取材にもとづき作成しました。

《編集部》

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